隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

1814年。港町マルセイユに住む航海士のエドモンは伯爵の子息フェルナンと幼馴染み。貧しいエドモンには裕福なフェルナンも羨む魅力的な婚約者メルセデスがいた。エドモンはやがて船長になり、晴れて結婚式を挙げることになった。しかしその矢先、エドモンは何者かの陰謀で罪人として牢獄に幽閉されてしまうのだった。やがて獄中でファリア司祭と出会い、彼のおかげで脱獄に成功したうえ巨額の財産を手にしたエドモンはモンテ・クリスト伯として社交界に華々しくデビューするのだった。この時、エドモンの真の目的に気づく者は誰一人居なかった。

消防士として日々体を張って勇敢に炎に立ち向かい、仲間の窮地も救ってきたケイレブ。そんな消防士のかがみと言える彼も、プライベートでは妻キャサリンとの冷え切った夫婦関係に悩まされ、深い溝を埋められないまま離婚の危機を迎えていた。これまで、あまり妻のことに意を介さず、金銭面など自分のことしか考えてこなかったケイレブ。するとある日、彼は父から“The Love Dare”という日記のような物を受け取る。そこには40日間に渡って相手に示す様々な愛の表現が記されていた。

慶応四年一月。鳥羽・伏見の戦いの大勢は決し、幕軍は潰走を始めていた。そんな中、大坂の盛岡藩蔵屋敷に満身創痍の侍が紛れ込む。かつて盛岡藩を脱藩し、新選組の隊士となった吉村貫一郎であった。保護を求める吉村に対し、蔵屋敷差配役であり吉村の旧友であった大野次郎右衛門は冷酷にも彼に切腹を命じる。 時は流れ、大正4年。北海道出身の記者が、吉村を知る人々から聞き取り調査を行っていた。

1879年のズールー戦争、イサンドルワナの戦いで大英帝国軍を打ち破ったズールー軍4000名は、ロルクズ・ドリフトの孤立したイギリス守備隊の砦に襲いかかる。それに相対するはチャード中尉とブロムヘッド中尉が指揮する100名程の兵士たちだった。

1893年インド。干ばつに苦しむ農民たちに課せられた厳しい年貢。傲慢な英国人将校は、クリケットで勝てば年貢は免除、負けたら3倍という賭けを持ちかける。

19世紀、イングランドのハイベリー。優雅な生活を送る良家の娘エマは、良縁や幸せな結婚こそいちばんと考え、周囲の人々の恋のキューピッド役を務めるのが何よりの楽しみ。自分の家庭教師の結婚をうまく取り持ったエマは続いて友人ハリエットの恋の相手として、エルトン牧師に狙いを定めて計画を練るが、しかし牧師が結婚したがっているのが自分だと知り、計画から手を引く。エマは新たに、別の男女を仲介しようとするが……。

ピーターラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの半生を描く感動のトゥルー・ストーリー!1902年、ヴィクトリア朝の英国。上流階級の女性が結婚しないで仕事を持つことなどあり得ないこの時代に、アーティストとして生きることを夢みる一人の女性がいた。彼女の名前は、ビアトリクス・ポター。彼女は幼い頃に湖水地方で出逢った大好きな動物たちの絵に物語を添えて、絵本として世に出したいと願っていた。