既に法廷劇の代名詞となって久しい、アメリカ映画史に輝く傑作ドラマ。元々は高い評価を受けたTV作品で、その脚本・演出コンビによる映画版だが、そのいかにもTV向きの密室劇を上手くスクリーンに転化させた手腕は見事の一言。17歳の少年が起こした殺人事件に関する陪審員の討論が始まったが、誰が見ても有罪と思えたその状況下で、ひとりの陪審員が無罪を主張した事から物語は動き始める……。

深い心の傷を負った天才青年と、同じく失意の中にいた精神分析医がお互いにあらたな旅立ちを自覚して成長してゆく姿を描く感動のヒューマン・ドラマ。ボストンに住む青年ウィルは、幼い頃から天才ゆえに周囲から孤立していた。だが、彼の才能に気付いた数学教授のランボーは、ウィルに精神分析医のショーンを紹介する。ウィルはショーンにしだいに心を開いてゆくが、彼の才能に気付いた政府機関や大企業が接近してくる。

新進気鋭の若き弁護士ケヴィンはその才能と野心を認められ、NYのミルトン法律事務所に夢のような条件でスカウトされる。そして次第に失われていく良心……そこは、悪魔の巣窟だったのだ。

ナチス占領下のフランスを舞台に、女優、その夫である演出家、女優の相手役の男優という3人がおりなす愛をめぐる葛藤を、現実と舞台という二重構造の中で描いたトリュフォーの渾身作。セザール賞で作品賞、監督賞、主演男女優賞など主要10部門を独占し、トリュフォーを名実共にフランス映画界のトップの座に押し上げた長編第19作。ヒロインには、トリュフォー作品「暗くなるまでこの恋を」のドヌーヴが久しぶりに起用され、美しさをたっぷりと披露。共演はトリュフォーの次作「隣の女」にも続けて出演したG・ドパルデュー。 1942年、パリ。ユダヤ人の劇場支配人兼舞台演出家のルカは南米に逃亡したと偽装しつつ、劇場の地下でひそかに潜伏し、劇場の看板女優である妻マリオンを主演女優にし、何とか芝居の上演を続ける。そんな事情も知らず、新たに芝居に加わった男優ベルナールは美しいマリオンに夢中になるが、マリオンはそんなベルナールに冷たい素振り。だが通風管から聞こえる2人の芝居から、ルカはマリオンがベルナールを愛していると気づく。

宝石泥棒をやり遂げた4人組。恋人同士のオットーとワンダはダイヤを独占するために警察に通報、リーダーのジョージを逮捕させるが……。それぞれが思惑を秘めたダイヤ争奪戦を描いた、ハイテンションな傑作コメディ。