ビストロで働く美しいギャルソンのキョウコ。幼い頃に義父から受け続けた性的虐待により、彼女の中にはさまざまな人格が共存していた。キョウコを愛するレズビアンの直美、ビッチなゆかり、そしてあの頃の小学生のままのハル……キョウコの中の彼女たちは辻褄を合わせ、互いに支え合っていた。しかし、マンションの隣人が憧れの小説家と知ったキョウコが恋心を抱いたことをきっかけに、今まで感じたことのない歪みを覚えるようになるり……

売れない小説家・秋夫は平凡ながらも小さな家庭を築き、幸せな夫婦生活を送っていた。ある日、執筆活動が行き詰まっていた秋夫のもとに1人の少女が現れる。少女は「ナツ」と言い、義母が父と再婚する際に連れてきた義理の妹で、実家には帰りたくないらしい。

国民のセックスを法で取り締まり、正規免許持参者同士がそれを合わせ、認証の発信音が鳴ればセックス出来る時代。表向きでは鳥骨鶏の卵を販売し、裏では偽造免許や麻薬を扱う会員制組織・鳥骨鶏ライフ(通称UL)があった。伝説の女捜査官F・Gは、お嬢様風の帰国子女・文緒としてUL内部に潜入する。 鶏のマスクを付けた男・チキンマンに犯されるF・G。そんな幼い頃の悪夢を思い出し、F・Gはギュッと目を瞑る。ULの代表・神尾が文緒を会員達に紹介し終えると、彼は入会の儀式をすると、文緒を祈祷室へ連れて行く。女会員の美代が文緒に手早く襦袢を着せ、神尾は祭壇に横たわる文緒の裸体を恍惚の目で眺める。生卵を肌に落とし、全身を愛撫するかのような手つきに、文緒は声を漏らす。その夜、F・Gはまたチキンマン=父親に犯される夢を見た。マスクを取った顔は神尾だった。 UL本部を物陰で見るセックス好きの百合香は男会員の黒川に近づく。彼は誘われるまま 百合香の部屋で免許証を合わせ、音が鳴ると彼女と交わる。事後、黒川は百合香にULを紹介すると言った。一方、F・Gは自分以外にもう一人の捜査官がいることを知る…。

夏のある日、ちひろ(原悦子)は養父・軍治(江角英明)の危篤の報に6年ぶりに帰郷した。自宅は軍治が警官を辞してから射的屋を営んでいた。彼女は店内に入ると店番をしている光一(田山涼成)がいた。彼によれば、軍治は危険な状態は回避したもののガンに冒されており、余命3か月と診断されているという。ちひろは冷ややかな表情だった。彼女の脳裏には6年前の、高校2年生の夏の一場面が蘇っていた。 ・・・軍治は警官の制服姿のまま拳銃をちひろに突きつける。「お前が憎い。こんな女らしく育ったお前をみてると、たった11歳で殺されちまったみゆきが思い出されて・・・」軍治はちひろを押し倒し・・・。