大衆娯楽の王様である映画を彩る音楽が、音楽の都ウィーンのラシックの殿堂、あのニューイヤー・コンサートの会場ムジークフェラインの黄金のホールに朗々と響く。 しかも演奏はクラシック音楽の伝統と精神を脈々と受け継ぐ世界最高のオーケストラ、クラシックのスーパー・エリート、ウィーン・フィル。現代の大衆娯楽と伝統的な芸術の幸福な出会いという意味でも歴史的な公演。演奏前からスタンディング・オベーションで熱狂する聴衆と、演奏者たちの気合のこもった白熱の演奏が全てを物語っています。

類いまれな才能を持つ天才ピアニスト有馬公生は、母親が他界してから演奏できなくなってしまう。高校2年生のある日、幼なじみを通じて彼は勝ち気で自由奔放なバイオリニスト宮園かをりと出会う。その独創的な演奏に触れたことで、公生は再びピアノと母との思い出と向き合うようになる。一方のかをりは、ある秘密を抱えていた。