1984年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。バレエ・ダンサーを目指す少年の姿を描いたS・ダルドリー監督の長編第1作。
マドリードに住む移植コーディネーターのマヌエラは、作家志望の息子・エステバンを女手一つで育ててきた。エステバンの誕生日、二人は『欲望という名の電車』の舞台を観に行く。そして、マヌエラが息子に今まで話さなかった父のことを話そうと決心したとき、エステバンは舞台の主演だった大女優ウマ・ロッホにサインをもらおうとして車にはねられ、そのまま亡くなってしまう。 息子の死を行方不明となっている父に伝えるため、バルセロナへ旅立ったマヌエラは、ひょんなことから息子の死の原因となったウマの付き人になる。バルセロナでマヌエラは、ウマのレズビアンの恋人で麻薬中毒の若手女優・ニナ、性転換した明るいゲイの娼婦・アグラード、エイズを抱えて妊娠した純朴なシスター・ロサ、その母親でボケの進んだ夫に手を焼く厳格な贋作画家、そして、今では「ロラ」という名の女性となりロサにエイズをうつした、息子と同名の元夫といった様々な女性たちと出会い、やがて人生への希望を取り戻していく。
1980年、マドリード。新進気鋭の映画監督エンリケ(フェレ・マルチネス)の元に、神学校の寄宿舎で共に少年時代を過ごしたイグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)が訪ねてくる。幼い頃の面影が全くないイグナシオにエンリケはとまどうが……。
デヴィッド・ボウイの曲名から取られた映画タイトルでも示す通り、70年代ロンドンのグラム・ロック全盛期を見事に描ききった話題の映画。ユアン・マクレガーと共に主役を演じ一躍スターの座に上りつめたジョナサン・リース・マイヤーズからしばらく目が離せません。
男は馬肉屋の主人。妻は失踪し娘とふたりきり。 娘には体にいいからと馬肉をたべさせている毎日。父は娘を溺愛していた。 そんなある日、娘に初潮が訪れる。スカートの血のシミを見た父は、男に襲われたと逆上して若者を殺しにいってしまう……。<フィリップ・ナオンとブランディーヌ・ルノワール主演。タイトルの「カルネ」とは馬肉のことで、その色と安さからフランスでは軽蔑的な意味が含まれている。血と肉欲をモチーフに暴力に満ちた世界を描いた衝撃作。ギャスパー・ノエの初長編映画。続編は1998年に制作された「カノン」>