美術系の専門学校生のみずきには医大生の比呂武という恋人がいた。比呂武はいずれ実家の産婦人科を継ぐ予定だが、産婦人科医になるこに抵抗を感じ今は休学中だ。みずきの友達せりかはフィギュアを作るためのモデルのアルバイトをしている。カメラマンの蘭子は男モデルの準一とのセックスを要求するのでせりかは不審を抱いていた。 ある日、比呂武のバイト先のバーに初老の男がやって来た。男は「性生活の知恵」という本を見せ、その素晴らしさを熱っぽく語った。比呂武は男女のモデル人形がそれぞれ単体の部位に分離された写真に惹きつけられ、男のすすめで本を借りて帰った。本を見たみずきは面白がって人形と同じポーズをする。欲情した比呂武はモデル人形のイメージでみずきを抱き、生身の反応をする彼女に人形になって欲しいと懇願した。二人の仲には亀裂が入り…。

全国から、飛行機や新幹線で一風変わった性癖を持つ人妻たちが集まって来る。 梅原潔が主宰する「厳密美学研究会」のドキュメント部会やパーティー&撮影会が行われるためだ。 梅原の研究会は、変態と蔑まれ、夫や恋人にも理解されない人妻たちの解放区であり、彼女たちの生態を資料としてビデオ告白手記で記録していた。 ところが、最近体調のすぐれない梅原は、診療を受けたところ、余命半年と診断される。 今回の催しは、梅原が人妻たちへ別れを告げる機会でもあったが…