第二次大戦下、スイス国境近くにあるドイツ軍の第17捕虜収容所。米空軍の軍曹ばかりが集められた第4キャンプでは、地下通路を掘る脱走計画が極秘裏に着々と進行していた。そしてクリスマス直前のある夜、ついに2人の捕虜が脱走を試みる。しかし、情報が事前に洩れたのか、待ち伏せにあった彼らは射殺されてしまう。どうやら仲間内にスパイがいるらしいと囁かれ、何事にも抜け目なく立ち回るセフトンが真っ先に疑われる。

キューバにあるグアンタナモ米海軍基地で海兵隊員ウィリアム・T・サンティアゴ一等兵が殺害された。被疑者は同じ部隊のハロルド・W・ドーソン上等兵 とローデン・ダウニー一等兵 。彼らの弁護人に任命されたダニエル・キャフィ中尉 はハーバード出身だが法廷経験がない。2人が軍隊内の落ちこぼれに対する通称コードR(CODE RED規律を乱す者への暴力的制裁)の遂行を命じられていたことを知る。

F・ベーデキントの同名戯曲の映画化で、ハリウッドからドイツに渡ったL・ブルックスに、その役名から“ルル”の愛称を与えた、官能的なメロドラマである。  場末の踊り子であるルルは養父シゴルヒの手練で新聞社社主のシェーン博士の愛人となり、一流の劇場に出るようになり、別れ話を切り出す彼を逆に手玉にとり、結婚を承諾させる。彼には年ごろの息子で秘書のアルヴァがいたが、ルルは親子の仲を引き裂くのを楽しむかのように息子をも誘惑する。彼女の激しい男出入りに更にその決定的事実を知ったシェーンは、ルルを殺して自分も死ぬ--と迫るが、もみ合った末、彼女に撃たれる。しかし、一旦は捕らわれた彼女は養父やアルヴァの手引きで裁判中に逃亡を図り、愛人の力業師ロドリゴの紹介で港町の賭博船で享楽のうちに過ごすが、ロドリゴが売った彼女を求める持ち主との間で争いが起こり、ルルに養父、アルヴァの三人はロンドンに密入国する。スラムでの極貧生活にルルは夜の女となる決意をし、部屋に男を入れ、その間、男二人は表で過ごす。その優男が、評判の切り裂きジャックだとは知らず……。

限定された空間で起きる事件を巧みに連関させると言ったいわゆる“グランド・ホテル形式”の原点。過去の想い出を引きずるバレリーナ、彼女の真珠の首飾りを狙う、カイゲルン男爵を自称する泥棒。事業が危機にある入り婿社長のプライジング、彼の速記者フレム、余命あと僅かなクリングラインの五人による、一日半の人間模様を描く。当時のMGMスターを豪華に配役。悠然と構えながらも、グールディングの演出は映画的処理の手際が鮮やかで大変魅きつけられる。

1929年、ロンドン。多忙なロンドン警視庁の刑事フランク・ウェバーは、恋人のアリス・ホワイトよりも自分の仕事に関心があるようだ。無視されていると感じていたアリスは、エレガントで行儀のいい芸術家と出かけることに同意する。