雪が降りしきる中で馬を失った賞金稼ぎマーキスは、同業であるジョンと彼が捕らえたデイジーを乗せた駅馬車に同乗する。途中で保安官を名乗るクリスを拾った馬車は、猛吹雪から避難するためにミニーの紳士洋品店へ。メキシコ人の店番ボブや怪しげな絞首刑執行人オズワルドなどの存在にジョンが強い警戒心を抱く中で事件が起こる。

日本でもなじみ深いエミリー・ブロンテによる名作文学を基にした映画。名作『ローマの休日』のウィリアム・ワイラー監督が、ローレンス・オリヴィエを主役に据え、切なくも甘美な愛の物語を見事なまでにスクリーンに焼き付けている。

1841年、マサチューセッツ州ニューベドフォード。イシュメイルは安宿で知り合った銛打ちと意気投合し、老朽の捕鯨船ピークォッド号に乗り込む。その船の船長エイハブはかつて“白鯨”と呼ばれる巨大なクジラに片足を喰いちぎられており、その復讐に燃えている。この航海の目的もそれで、今度こそ“白鯨”の息の根を止めるつもりのエイハブの目には既に狂気に似たものがあった。“白鯨”を倒す執念に憑かれたエイハブの凶行は、次第に船員たちの命までも危険に晒していく……。

19世紀後半のNY社交界を舞台に繰り広げられる、貴族階級からはみ出た伯爵夫人と、その幼なじみの弁護士の静かな恋愛を描く。イーディス・ウォートンの原作に基づいたM・スコセッシによる、“斜陽”の物語。オペラ観賞に訪れた弁護士のニューランドは、幼なじみの伯爵夫人エレンに再会する。彼女には離婚を認めようとしない夫がいて、彼にも婚約者がいた。そんな状況の中で、奔放な彼女に心惹かれていくニューランド。しかし、上流階級の掟は二人を許そうとはしなかった……。アカデミー衣装デザイン賞を受賞した絢爛豪華な舞台の中で、D・D=ルイス、M・ファイファー、W・ライダーなど、魅力的な顔合わせで描かれる禁じられた大人の愛を、スコセッシは切なく、感動的に再現。抑圧された世界でこそ生じる葛藤と胸の高なりを与えてくれる。