ルネ・クレマン監督が1952年に手がけ、同年のベネチア国際映画祭で金獅子賞、アカデミー賞で名誉賞(後の外国語映画賞)などに輝いた、映画史上の不朽の名作。ナルシソ・イエペスのギター演奏による主題曲「愛のロマンス」の哀愁に満ちた旋律も広く知られる。第2次世界大戦中のフランス。ドイツ軍によるパリ侵攻から逃れる途中、爆撃により両親と愛犬を亡くした5歳の少女ポーレットは、ひとりさまよううちに11歳の農民の少年ミシェルと出会う。ミシェルから死んだものは土に埋め、お墓を作ることを教わったポーレットは、子犬を埋め、十字架を供える。これをきっかけに、お墓を作って十字架を供える遊びに夢中になった2人は、教会や霊柩車からも十字架を持ち出してしまうが……。日本では53年に初公開。2018年9月、デジタルリマスター版でリバイバル公開(パンドラ配給)。2020年8月には、人気声優による名画吹き替えプロジェクト「NEW ERA MOVIES」で新たに制作された吹き替え版(ポーレット役=戸松遥/ミシェル・ドレ役=小松未可子、ジョゼフ・ドレ役=稲田徹)で公開される(モービー・ディック配給)。

太平洋戦争末期、硫黄島への上陸を果たしたアメリカ軍は、日本軍のしぶとくて粘り強い守りに意外な苦戦を強いられ、長期戦の様相を呈することに。そんなさなか、6人の米兵たちが島の山頂に星条旗を打ち立てる様子を撮影した1枚の写真が、銃後のアメリカ国民を熱狂させ、一躍英雄に祭り上げられた彼らは祖国に呼び戻されて、戦費調達のために全米中を旅して回る、国債キャンペーンに駆り出されることとなる。けれども6人のうち、3人は既に戦死。今なお熾烈な戦いを続ける戦友たちをあとに残して、祖国に生還したドク、アイラ、レイニーは、次第に苦悩と憂愁の色を深めていく。

1942年北大西洋。1隻のドイツ潜水艦Uボート571号がイギリスの駆逐艦に攻撃され漂流、救難信号を発信する。 それを傍受したアメリカ海軍は潜水艦S-33をUボートに偽装、救援を装ってU571号を乗っ取り、ドイツ軍の最新暗号機(エニグマ)を奪取する作戦に出る。 しかし作戦実行中、救難信号を受けロリアンのUボート・ブンカーからU571号の救援に駆けつけた本物のUボートによってS-33が撃沈され乗組員のほとんどを失ってしまう。 敵潜水艦に取り残された副長ら数人は、扱いなれないUボート571号を駆使して、帰還しようとドイツ軍に立ち向かう。