17歳のミアは、将来チェロ奏者になることを夢見る高校3年生。恋人アダムと仲のいい家族に励まされ、ジュリアード音楽院をめざし特訓する毎日だ。そんな彼女をある雪の朝、突然の悲劇が襲う。一家が乗った車がスリップ事故に遭い、一瞬にして家族を失ってしまったのだ。病院のベッドで昏睡状態で横たわる自分自身を見つめるミア。肉体から離れ魂となったミアには、ベッドの彼女を取り囲むおじいちゃんや恋人や親友が見えるのだった。事故から24時間、このままこの世に残るのか家族のもとへ旅立つのか辛い決断の時が迫る…。

逆境の中にあってもたくましく生きていく女性の姿を、「イゴールの約束」のダルデンヌ兄弟が描いた作品。キャンプ場のトレーラーハウスで酒浸りの母と暮らす少女ロゼッタ。ある日、彼女は理由もなく職場をクビになってしまう。ロゼッタは厳しい社会の現実にぶつかりながらも必死で新しい仕事を探しつづけるのだが……。99年のカンヌ映画祭でパルムドールと主演女優賞を受賞。

 50年代のスウェーデン。主人公のイングマル少年は、兄と病気の母親、愛犬シッカンと暮らしている。父親は、仕事で南洋の海に出かけたままずっと帰ってこない。人工衛星に乗せられて地球最初の宇宙旅行者になったあのライカ犬の運命を思えば、どんな事だってたいしたことはないと考えるのが彼の人生哲学だ。やがて夏になり、母親の病状が悪化。イングマルは一人、田舎に住む叔父の元に預けられることになる。その村の住人は、一風変わった人ばかり。街に置いてきたシッカンのことが気になるものの、男の子のふりをしている女の子・サガとも仲良くなり、毎日を楽しく過ごすイングマルだったが…。

1920年代、当時フランス領だったインドシナが舞台。富豪の中国人青年とその愛人である15歳のフランス人少女との間に芽生えた、許されない恋を描く。究極なまでに美しいラブ・ロマンス。

何一つ不自由のない暮らしで、奨学金も給付され大学に進学。その後も安定した生活を送っていた19歳のエミリー・ローズはある日の晩、大学寮で眠っていたところ奇妙な現象に襲われる。真夜中の午前3時、焦げ臭い匂いで目を覚ました彼女は突如として何かに押さえつけられるようにしてもがき苦しみだしたのだ。 その後、彼女には幻覚、幻聴が起こるようになる。そして遂には発狂してしまう。医学的治療を行なっても治る兆しを一向に見せない彼女は、それらを悪魔の仕業だと確信。地元の地区神父であるムーア神父に助けを求める。神父も事態を重く見て彼女を救うべく、祈りによって悪魔との対決を試みた。しかし結果は失敗。エミリーは死亡してしまう。 悪魔の存在は信じられることなく、エミリーの死亡はムーア神父によるものと疑いをかけられてしまい、神父は裁判で裁かれることになる。弁護士のエリンはそんなムーア神父を救うべく奔走する。

少女は、純粋で残酷な怪物になるー19世紀後半の英国。裕福な商家に嫁いだ17歳のキャサリン。気難しい40歳の夫は彼女に興味がなく、体の関係を持たない。意地悪な舅からは外出を禁じられ、人里離れた屋敷で退屈な生活を送っていた。ある日、夫の留守中に若い使用人に誘惑され不倫関係となったキャサリン。抑え込まれていたものが解き放たれ、少女は欲望を満たすため、邪魔者を許さない純粋で残酷な怪物へと変貌していく。

ニューヨーク。現在17歳のダフネは、自由で愛を尊重する母リビーと2人暮らし。彼女は今まで明るく幸せな生活を送ってきたが、ただ1つ満たされない気持ちをずっと抱えている。それは、まだダフネが生まれる前に母と別れてしまった実の父親に会いたい、という切実な想いだった。彼の家族が上流階級に属しているせいで離ればなれになった父は今、ロンドンにいる。ある時、ダフネはとうとう意を決し、父のもとへ旅立った。そして、今では爵位を持ち、政治家として活躍する父ヘンリーと念願の対面を果たすダフネだったが…。

死者からのメッセージを届けるスピリチュアルメッセンジャーとしてひそかに活躍する高校生のちょっとおかしな青春物語。幼少時代に臨死体験をしたダービー・ハーパーは、亡くなった人が見えるようになる。