九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。 扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。

主人公カスペルは殺し屋ギャンググループmara salvatruchaのメンバーの一人。このグループは貧困で家族も居ない、仕事もない、食べ物もない、そんな地域の若者達から生まれた“1つの家族"である。しかしこのグループのメンバーになる為には13秒間のメンバー全員からの暴行に耐えて生き残れるもののみ。さらに必ず1人誰かを殺さないとメンバーにしてもらえないという恐ろしいグループである。刺青が多ければ多いほど位が高い。 他にもたくさんの掟があるなか、カスペルはグループに秘密でメンバー以外の女の子に恋をする。しかし、リーダーに嘘をついて会っていた事がバレ、罰として移民が移動に使う列車に強盗に一緒に行くことを命ぜられる。 ホンジュラスの少女サイラは、故郷を捨て、父親らと共にメキシコ経由でアメリカへ移民しようとしていたが、チアパス州でアメリカ行きの列車の屋根に乗り込んだところ、メキシカン・ギャング団のカスペル・スマイリー・リルマゴに遭遇し、リーダーのリルマゴに暴行されそうになる。耐えきれなくなったギャング団の少年カスペルは、リルマゴ殺してしまう。 サイラとその家族と共にギャングから逃げ、アメリカへ移民しようと必死に逃げる。 実際に世界中に存在する恐ろしいギャング、実際に今でも起きている不法移民問題やその厳しさなどをリアルに描いた映画。

シャカ国の王子という恵まれた身分を捨て、片目のデーパ、未来を見渡す力を持った少年アッサジと旅を続けるシッダールタ。苦行林へとたどり着いたシッダールタは、そこで遭遇した飢えたオオカミ一家のために自らの肉体を差し出して死んでいくアッサジの壮絶な姿を目の当たりにする。それを機に過酷を極めた苦行に打ち込むシッダールタは、もうろうとした意識のもとで自然や魂の大いなるつながりに気付いていく。そんな中、ルリ王子が率いるコーサラ国の侵攻を受けてシャカ国が壊滅してしまったのを知る。

80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが……。<F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説をデヴィッド・フィンチャーが映画化した感動巨編。第一次世界大戦時から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、80代で生まれ、徐々に若返っていく男の数奇な運命が描かれる。