モーグリは、生まれて間もなくジャングルに取り残されてしまう。黒ヒョウのバギーラから母オオカミのラクシャに託された彼は、愛情に包まれながら自然の厳しさと生き抜くための知恵と術を学んでいく。やがて少年となって動物たちと幸せな日々を過ごしていたモーグリは、人間に恨みを抱くトラのシア・カーンと出会う。シア・カーンから人間である自分の存在が、ジャングルやそこに住む動物たちの脅威になると言われる。
ハーレムの小さなアパートにシャイな24歳の教師のドロシー(ダイアナ・ロス)が叔母のエム(テレサ・メリット)と叔父のヘンリー(スタンリー・グリーン)と共に住んでいる。11月下旬、3人はたくさんの感謝祭ディナーを囲んでいる。エムは、マンハッタンにある125番通り南で1人暮らしをしようとしてなかなか決断できないでいるドロシーをからかう。 ドロシーが食卓を片付けていると、飼い犬のトトがキッチンのドアから駆け出て猛吹雪に飛び込む。彼女は彼を連れ戻そうと後を追うが、嵐に巻き込まれてしまう。南の良い魔女グリンダが作り出した不思議な雪の竜巻が起こり、オズの王国に紛れ込む。吹雪がやみ、ドロシーは「オズ」というネオンサインを突き破って着地すると、マンチキンランドを統治していた東の悪い魔女エバーミーンを圧死させてしまう。この結果ドロシーは到着した広場に住んでいたマンチキンたちを解放する。彼らはエバーミーンによって壁の落書きに変身させられていたのである。 ブロードウェイでも大ヒットしたオール黒人キャストの『オズの魔法使い』のミュージカル化。ドロシーをD・ロスが熱演し、若きM・ジャクソンや往年の名花レナ・ホーンが花を添え、キッチュな美術が雰囲気を醸し出している。黒人音楽ファン必見。