暗黒街に単身飛び込んで二つの組織を潰そうとする元刑事の活躍を描いた、鈴木清順監督×宍戸錠によるハードボイルド・アクション。マジックミラー越しのキャバレー、映画館のスクリーン裏の暴力団事務所など清順美学が全開!! 東京のある連れ込み宿で、男と女が抱きつくようにして死んでいた。無理心中だったが、男の身許を調べた警官たちはハッとした。男は竹下公一という現職の刑事だったのだ。数日後、世間がこの事件を忘れかけたころ、盛り場のチンピラたちを痛快にやっつけてまわるカッコいい風来坊が現われた。誰も本名を知らないが、“ジョー”というあだ名の男はチンピラたちを震えあがらせていた。図抜けた肝っ玉のジョーは野本組の用心棒におさまると、盛り場をのし歩いた。これは、野本組と睨みあっている三光組のボス小野寺や幹部の武智をひどく刺激した。しかし野本組には、なおジョーのわからない謎の組織がいくつかあった。どうやら麻薬につながるコールガールの大がかりな組織があるらしく、それを操るもうひとりの支配者がいるという。ジョーの眼がキラリと光った-。

月曜の朝、見知らぬホテルの一室で目覚めたごく普通のサラリーマン・高木。二日酔いに頭を押さえ、週末の記憶を辿るが思い出せない。だがポケットに入っていたお浄めの塩に気付いたことで、次第に自分がしでかしたとんでもない記憶が蘇ってくる・・・。

雨の街、台北。日本を追われた一人の極道、優児。今は台湾マフィアのボス・ホウに雇われ、ヒットマンとして暮らしている。ある日、昔の女から、あなたの息子だと一人の少年・チェンを押し付けられる。優児は、ホウから対立組織のクー・チーピンの殺し屋を請け負った。娼婦リリィの部屋でクー・チーピンの動向を窺う優児。遂に、優児は暗殺を決行し、首尾良く成功するが、その後には、台湾黒社会の報復が待っていた…。

小学生の不動力は、父・巌が兄を殺すところを目撃した。それは、兄が夜叉組といざこざを起こしたオトシマエをつけるためだった。それから10年、高校生になった力は表向きは成績優秀で真面目な学生を装っていたが、裏では九州仁王会不動一家の若頭をつとめていた。しかし、彼にはさらにもうひとつの裏の顔があった。古い体質のヤクザ世界を崩壊させ、極道新世代を築こうとする組織のリーダーとなっていたのである。

某市長が何者かに狙撃され殺される。父の死を聞き、アラスカから戻った市長の息子・次郎は、現市長となった叔父の今村を訪ね父の死の真相を調べ始めるが…。

落第生のシンジとマサルは高校卒業後、それぞれボクシングと極道の道へと進んだ。だが、現実は思いのほか厳しく、サエない日々を送っていた二人が、卒業以来10年ぶりにたまたま再会したことをきっかけに一念発起。シンジはもう一度リングに上がる決意をし、前科者のマサルは全てを懸けた大きな勝負に出る。