ミュージシャンとして大成することを夢見ている野心家のロジャーは、恋人の死によって精神的に打ちひしがれていた。そんな中、階下に住んでいるエキゾチックな雰囲気が魅力的なダンサーのミミに心惹かれ始めたロジャーは、彼女との新しい恋に踏み出せずに悩んでいた。

甚大な大気汚染の影響によって、外出制限令と監視システムが導入された東京。同じマンションの隣人であり恋人同士でもあるマドカとミハル。監視システムのため、2ヶ月間思うように会えない2人。そんなある日、マドカからミハルに連絡がくる。「ベランダ越しに会いに来てよ!」それに対しミハルは、「今は状況が状況だから。」と曖昧に返信してしまう。「どうして?」「だって…」と互いの感情が衝突する中、「付き合ってるって何?」とマドカから投げかけられるミハル。その言葉に突き動かされたミハルは、マドカへの思いをついに行動に移す。 大気汚染下の東京という情景を通し、Covid-19のパンデミックによる外出制限とそれよって思うように会えない恋人たちの心の葛藤を描いている。