ごくありふれたイギリスの牧歌的な風景。「刺激のないありふれた田舎で成長する少年の心の狂気を描きたかった」と、ホプキンズ監督は語る。少年たちの瞳に見えるのは孤独、退屈、不安。無表情さの中に多様に揺れ動く少年の気持ちを写し出すカメラワークが秀逸。何かが起こりそうな不吉な前兆がシンボリックにちりばめられ、美しくも残酷なラストシーンは観る者の心に深い余韻を残すだろう。