昭和三十三年四月一日から売春防止法が施行されたために、吉原の遊廓「ハレム」の主人弦造はソープランド「舞姫」を開き、店の女の子を風俗嬢として働かす事にした。しかし雪乃は、その誘いを断り、愛人の鹿内勇三と同棲した。鹿内は雪乃のヒモになるつもりだったので、借金を理由に雪乃を「舞姫」で働かせた。その頃、雪乃の妹・真弓が高校を卒業して田舎から上京し、雪乃のところに転がり込んだ。雪乃は自分が風俗嬢である事を、真弓には隠していた。数日後、鹿内はまた借金の返済を理由に雪乃を「舞姫」に住み込みで働かせ、クラブで知り合った弦造の後妻・歌江と二人で雪乃の拘束料を山分けした。そして、アパートで真弓がシャワーを浴びている時に強姦してしまう。真弓はアパートを飛び出してバーのホステスになった。数カ月後、雪乃が妊娠している事を知った鹿内と歌江は、雪乃を殺し、その屍体を「舞姫」の地下室の壁に埋め込んだ。「舞姫」の風俗嬢募集の広告を見た真弓が、テストに見事にパスして勤めることになった。豊満な肉体、巧みなテクニックで真弓はたちまちNO・1になっていった。一方、鹿内も歌江の推選で「舞姫」に勤めていた。ある日、雪乃が可愛いがっていた黒猫が、真弓を体の悪い弦造の娘・夏代の処へ案内した事から、真弓は雪乃が行方不明になっているのを知った。鹿内は、歌江と二人で「舞姫」をのっ取る計画を立て、弦造に夏代との結婚を頼んだ。だが、弦造に断わられたために、鹿内は弦造を殺し、夏代を犯した。翌日、夏代は自殺した。鹿内と歌江が計画の成功を祝福している時、弦造の手首を喰いちぎった黒猫が二人を見つめていた。死体を確認するために地下室へ降りて行く二人。その後を尾ける真弓。樽の中から弦造の死体が現われるが、その横に隠れていた黒猫が突然鹿内を襲った。死闘が続き黒猫の身体から鮮血が吹き出し、その血が雪乃の埋められている壁に飛び散った。突如、大音響とともに壁が砕け、雪乃の怨霊が姿を現わした。美しい雪乃の顔が怪猫に変っていく。やがて真弓は、雪乃殺しの真相を知り、雪乃の怨霊は復讐をとげるのだった。
愛を切望する不運なコブ男のカジモド。そんな彼が、ひょんなことから教皇とフランス国王の激しい確執に巻き込まれ、それぞれから相手の暗殺を命じられてしまう。