第2次世界大戦中のイタリア。シチリア島の漁村で暮らす12歳の少年レナートは、美しい年上の女性マレーナに魅せられる。彼女は結婚して2週間で戦地に送られた夫の帰りを待ち続け、レナートはそんな彼女の姿を見守っては想いを募らせていた。戦局の移り変わりで島はナチス、次いで米軍の支配下となり、戦争未亡人となったマレーナは自分を庇護してくれる愛人の間を渡り歩く。だがそんな彼女の行動は島の人々の反感を買う。

豪雨のハイウェイで囚人護送車が崖から転落した。死者はなかったが白人のジャクソンと黒人のカレンの2囚人が脱走した。2人は互いに手首を4フィートの鎖でつながれ、双方とも相手に対する偏見と憎悪を感じていた。ギボンス警部の率いる武装警官隊とルー・ガンスを隊長とする民間人徴集隊が協同で捜索をはじめた。獰猛なドーベルマン2頭を含む警察犬も動員され雨中の山狩りがはじまる。

父の死後、継母にこき使われていた女子高生サムは、ダンスパーティーで理想の王子様に出会う。ガラスの靴ならぬ携帯電話に導かれ、2人は幸せを手にできるのか。

第二次世界大戦からの復興が進む1954年冬、しんしんと雪が降り積もるワシントン州サン・ピエドロ島。漁に出た男が溺死し、日系人カズオ・ミヤモトが殺人容疑で逮捕される。裁判所には夫を見守る妻ハツエと、複雑な思いで彼女を見守る新聞記者イシュマエルの姿が。二人は幼少時を共に育ち、密かに心をかよわせた過去があった。やがてイシュマエルは裁判を左右する意外な真相を探り当てるが、法廷に提出することをためらう。戦争によって引き裂かれたアメリカ青年と日系女性の心の軌道が美しいフラッシュ・バックで謳いあげられていく。