ニューヨークの夜を走るひとりのタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描き出した、監督マーティン・スコセッシ×主演ロバート・デ・ニーロの、アメリカン・ニューシネマの傑作。ベトナム帰りの青年トラヴィス・ビックルは夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるベッツィと親しくなるトラヴィスだったが、彼女をポルノ映画館に誘ったことで絶交されてしまう。やがて、闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を始めるが、そんな彼の胸中にひとつの計画が沸き上がる……。

狩りをしていたルウェリンは、死体の山に囲まれた大量のヘロインと200万ドルの大金を発見する。危険なにおいを感じ取りながらも金を持ち去った彼は、謎の殺し屋シガーに追われることになる。事態を察知した保安官ベルは、2人の行方を追い始めるが……。

35年のテキサス。酔っ払いの黒人によって誤って撃ち殺された保安官の妻、エドナ。それまで家計は夫に任せ切りで家に借金がある事すら知らなかった彼女は、銀行から期限までにお金を返さなければ家を売るように言われ、二人の子供を抱えて途方にくれてしまう。そんなある日、物乞いに現れた黒人に家の前の畑で綿花を育てればいい金になる事を教えられ、彼を雇って畑仕事を開始する。途中、幾多の苦難を乗り越え収穫の日を迎えるのだったが……。

1960年代初頭のテキサス。14歳のウォルターは、だらしない母親メイの勝手な都合で大伯父さんたちの家に預けられる。 祖母の兄弟であるハブとガースは40年間も消息を絶っていたが、最近になって出所不明の莫大な金を持って帰ってきたらしい。 メイは、2人の金の隠し場所をウォルターに突き止めさせ、あわよくば、子供も相続人もいない2人がウォルターを気に入って遺産を遺してくれることを期待していたのだ。 ウォルターはそんな強欲な母親に辟易しながらも仕方なく大伯父さんの家にとどまる。

妻を亡くした初老の大学教授と移民の青年との心の交流を描く感動のドラマ。2008年にアメリカで公開されると評判を呼び、当初4館での上映から270館まで拡大し、ロングランとなった。主演は「バーン・アフター・リーディング」などで活躍するベテラン、リチャード・ジェンキンスで、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。

1953年、ニューイングランド地方。名門女子大、ウェルズリー大学に女性教師キャサリンがカリフォルニアから赴任してくる。彼女は美術史の助教授として就任し、優秀だが米国一保守的といわれるこの大学に自立心を育てるなどの教育方法で新しい風を吹き込もうと意気込んでいた。しかし先輩教師は、学生にとって重要で価値あるものは教育よりもエリートの恋人からもらう婚約指輪、とキャサリンの考えを一蹴する。それでも彼女は期待を込めて初日の授業に臨むが、早速したたかな優等生ベティら女生徒たちの反発に翻弄されてしまう…。

ニューヨーク。失恋したエリザベスは、とあるカフェに出入りするようになる。 毎晩ブルーベリー・パイを残して待っていてくれるカフェのオーナー、ジェレミー。 優しい彼との会話に、心が慰められるエリザベスだったが、失恋相手が新しい恋人といるところを見てしまい、旅へ出ることを決める。数々の人々と出会いながら、エリザベスはジェレミーが待つニューヨークへ戻りたいと思い始める・・・

極秘実験で一時的な冬眠状態にされるも手違いで500年後に覚醒した男が、国全体がおバカになっている有様に驚愕しながらその改善へ奔走する姿を描いたSFコメディ。

日本の大企業ナカモトがロサンゼルスの一角に建てた超高層ビルの落成パーティが開かれた夜、ビル内でコールガールのシェリルの変死体が発見された。外国人がらみの事件を担当する市警渉外係のウェッブ・スミス警部補は、ジョン・コナー警部と共同で捜査を開始した。コナーは日本人の習慣に沿った捜査法を進めるが日本人をよく思わないグラハム刑事は批判的だった。ナカモトでは最近、日本から出向いた重役のヨシダ、ロス支社のエリート・イシハラ、ネゴシエイターのリッチモンドらがマイクロコン社の買収を進めていたが、アメリカの軍事技術開発にも関わっている同社だけに米議会が認めず、難航していた。

アメリカのつぶれかけた自動車工場に日本企業が誘致される。日本流のやり方に工員たちは戸惑い、トラブルが巻き起こるが……。ロン・ハワード監督によるシニカルな社会派コメディ。

金持ち親子にマイアミからダラスまで象の輸送を頼まれたトラック野郎のバンディットが、パトカーをけちらしながらの大暴走を展開する。好評を博したカー・アクション映画『トランザム7000』の続編。