高校二年生と三年生の狭間である春休み。阿良々木暦は、血も凍るような美女と遭遇する。彼女は自らを、鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと名乗った。四肢を失い死に瀕していたキスショットは、暦に助けを求める。恐怖と混乱、そして葛藤の末に、暦は彼女を救うため自らの血を与え──そして次に目が覚めたとき、暦はキスショットの眷属となっていた。暦は吸血鬼から人間に戻りたいと望む。だが、そのためにはキスショットが力を完全に取り戻す必要があった。交渉人をつとめる忍野メメが間に立ち、暦は失われた彼女の四肢を奪い返すべく、吸血鬼退治の専門家三人に挑むことになる。高校生活最後の、地獄のような春休みは、このときまだ始まったばかり──
先生の弟子のアフとアカンは、お互いが選んだキョンシーと金を賭けて戦い、ズルをしたアフが敗れる。3人は旅先で死んだキョンシー達を先導し、故郷へ返す仕事をしていた。アフは先生から頼まれたヤム爺さん(ヤム家の先代)のキョンシーの護送の途中、川で泳ぐ美しい少女チュチュと出会う。夜、盗賊のショウサン達がアフを罠にかけてキョンシーを盗むと、フランス人の博士に届ける。博士は中国のキョンシー、エジプトのミイラ、ヨーロッパのドラキュラの違いを研究している科学者だった。博士は、キョンシーにニンニクの粉末をマムシとスッポンの血で溶かした刺激剤を注入した後、様子を見るためにお札を剥がすと、キョンシーはたちまち凶暴化し、博士と盗賊達を次々と襲った。