母親が亡くなったショックで口がきけなくなった7歳の娘モリーのため、彼女の父親マニーはメイドを探し、陽気なアフリカ系女性コリーナを雇うことに。モリーは次第にコリーナに魅了されていき、口をきけるようになる。一方、マニーはCM用の曲を作る仕事がスランプに陥るが、音楽に詳しいコリーナからアドバイスを受けて調子を取り戻していく。やがてモリーはコリーナがパパのマニーと再婚することを望むようになっていくが……。

1944年、第二次世界大戦下のドイツ。若き中尉トミー・ハートはドイツ軍に捕まり、5万人もの連合国軍捕虜が囚われているムースブルグ捕虜収容所に送られてきた。ある日、その収容所内で死体が発見される。死んでいたのは人種差別主義者として知られていたアメリカ人捕虜で、一人の黒人アメリカ兵に殺人の容疑がかけられる。ロースクールの学生だったトミーは彼の弁護を買って出るが、独自に調査を進めていくうち、収容所内でアメリカ人捕虜を仕切っていたマクナマラ大佐の存在に行き着く。

『ゴッドファーザー』3部作などの巨匠フランシス・F・コッポラが、幻想文学の鬼才ミルチャ・エリアーデの原作を映画化。人生をやり直す機会が与えられた老齢の言語学者が、切なくもまか不思議な魂の旅を繰り広げる。主演は『神に選ばれし無敵の男』のティム・ロス。共演は『コントロール』などで注目を集めるアレクサンドラ・マリア・ラーラ。正式な新作発表は10年ぶりとなるコッポラの新境地ともいうべき作品世界が楽しめる。