ペンシルベニア州で育ったマイケル、ニック、スティーヴンは、鹿狩りを楽しむ普通の若者であった。3人は戦況が悪化する一方の北ベトナムへと召集され、前線に放り出された。そこで偶然再会した3人はベトコンの捕虜となり、賭けの対象として実弾入りのロシアンルーレットを強制される。辛くも生き延びた3人だったが、お互い行方がわからないまま時は過ぎる。その後マイケルは、陸軍病院にいたスティーヴンから、ニックがベトナムで生きているという情報を得る。

湖へ休暇に向かう途中の裕福な中年夫婦が、貧しげな青年を車に乗せた。しかし屈折した心を持つ青年はすねてばかりで…。

作家志望の男ビルは、創作のヒントを得るため、通りすがりの人々のあとをつける行為を繰り返していた。ある日、ビルがいつものように男をつけていると、尾行していることがその男、コッブにバレてしまう。だが、コッブもまた、他人のアパートに不法に侵入し、私生活を覗き見る行為に取りつかれていた。ビルは次第にコッブに感化されていく。数日後、ビルはコッブと二人で侵入したアパートで見た写真の女性に興味を抱く。やがて、彼女の尾行を始めるビルだったが、その日を境に、彼は思わぬ事件に巻き込まれていく……。

ジョー率いる武装犯罪集団が、香港のとある銀行を襲撃。彼らは大胆不敵にも、自ら警察に通報して現場に駆けつけた警察官たちを撃退。香港警察のチャン警部は、特捜部を率いて彼らのアジトに踏み込むも、待ち構えていたジョー一味の罠にはまり、目の前で部下たちがあえなく皆殺しにされるのをなす術もなく見守ることに。事件後、すっかり絶望してどん底の人生を送っていたチャンに、ジョーから再び新たな挑戦状がたたきつけられ…。

建築事務所に勤めるジョージ・モンローは42歳の建築デザイナー。父親との確執が原因で、自分の息子ともうまくコミュニケーションがとれなかった。ついには妻にも逃げられ、上司との摩擦から会社もクビになる。挙げ句の果てに医者から余命3ヵ月との宣告を受けてしまう。再婚して幸せに暮らす妻。そしていまだに父を憎み続ける16歳になる息子。ジョージは初めて自分の人生に疑問を感じた。そして、昔からの夢だった自分の家を建て直すことを決意する。最後の夏、ジョージは反発する息子を無理やり手伝わせ、手造りの家を建て始めた……。

10歳の少女ジェライザ=ローズは、元ロックスターでジャンキーのパパと同じく、ジャンキーのママと共に暮らしいていた。ある日、オーバードーズでママを亡くしたパパとジェライザ=ローズは、バスに乗ってテキサスにあるお祖母ちゃんの家を目指す。<悲惨な現実を生きる少女ジェライザ=ローズが、少女ならではのイマジネーションを使って、奇妙で不可思議な冒険を繰り広げるファンタジー。アメリカの人気作家ミッチ・カリンの「タイドランド」を、テリー・ギリアムが奇想天外なギリアム版「不思議の国のアリス」に仕上げた。>