麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。

平安時代、羅生門の下で雨宿りをする下男(上田吉二郎)相手に、旅法師(千秋実)と杣売り(志村喬)が奇妙な話を語り始める。京の都で悪名高き盗賊多襄丸(三船敏郎)が山中で侍夫婦の妻(京マチ子)を襲い、夫(森雅之)を殺害したという。だが、検非違使による調査が始まると、盗賊と妻の証言はまったく異なっており……。

妊娠を機に殺し屋稼業から足を洗ったザ・ブライドは結婚式のリハーサルの最中、属していた組織のボスであるビルとその配下である4人の殺し屋から襲撃を受ける。婚約者である夫を殺され、妊娠していた彼女も凄惨なリンチにより、4年間の昏睡状態に陥るほどの重傷を負わされる。昏睡から目覚めたザ・ブライドは、ビルと4人の殺し屋への復讐に向けて動き始める。

封建時代の日本、一族間の血なまぐさい抗争の最中、敗軍の兵士である臆病で強欲な2人の農民が、山中に隠された要塞に案内してくれる謎の男に出くわす。

タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所では捕虜を使って国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。英軍大佐はジュネーヴ協定に反するとして所長と対立し、所長は恩赦を条件にしたことで大佐はこれを承諾し建設工事が始まった。だが同時に、収容所から脱走した米海軍少佐の手引きによって連合軍による架橋爆破作戦も開始されようとしていた。

南北戦争時代のアメリカ。北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉は南軍やインディアンと戦いの中、無関係のインディアン部族を攻撃し、子供たちを撃ち、良心の呵責に悩まされ酒浸りになる。日本の実業家の大村はバグリー大佐を介し軍隊の教授職として雇いに来ていた。当時の日本は明治維新で近代国家建設のために急速な近代的軍備増強が必要だった。多額の報酬に魅せられたオールグレンは、僚友ガントとともに日本に渡り、軍隊訓練を指揮する。

近松門左衛門の悲恋の傑作「冥途の飛脚」に登場する人形に語り部としての役割を持たせ、3つの純愛ストーリーを微妙に交わらせながら紡ぎだす北野武の意欲作。松本(西島)は社長令嬢との結婚のために捨てた恋人の佐和子(菅野)が自殺未遂したことを知る。しかし、駆けつけた彼が目にしたのは、全ての記憶をなくした彼女の姿だった…。ほかに老境にさしかかったヤクザ(三橋)と彼をひたすら待ち続ける女(松原)、事故で片目を失ったアイドル(深田)と彼女を慕い続ける青年(武重勉)の悲恋を描く。山本耀司の斬新な衣装も話題を呼んだ。

政財界有力者の子女が通っている私立百花王学園では、ギャンブルの勝敗によって生徒たちの階級が決められていた。そんな学園に、蛇喰夢子(浜辺美波)という少女が転入してくる。学園を支配する生徒会は、リスクを負うことで至上の喜びを得るギャンブル狂の彼女を警戒し、腕に覚えのあるギャンブラーを刺客として送るが、ことごとく倒されてしまう。そこで生徒会は、百花王学園史上最大のギャンブルバトルを開催する。

敗戦から十数年。占領軍統治下の混迷を抜け、国際社会への復帰をめざし高度経済成長を続けるもう一つの日本。しかしスラム化した首都での凶悪犯罪が激増。武装する反政府勢力により首都圏治安警察機構との武力衝突が相次いだ。治安の番人として強化服と重火器で完全武装する、“ケルベロス”というその精鋭集団は、ゲリラを徹底的に排除してゆくのだった。

なぎさはトランスジェンダー。広島で男として育ち、現在は女として東京の新宿に住んでいる。ある事件をきっかけに、遠縁の中学生・イチカと一緒に暮らし始める。イチカは母親のサオリに疎まれている。一人で孤独に生きてきた渚は、一華と暮らすようになって、初めて母性本能を刺激される。

ハリウッドのスター、ボブ・ハリス(ビル・マーレイ)はウイスキーのCM撮影のために来日し、滞在先のホテルへと向かっていた。ホテルで出迎える日本人スタッフに軽く挨拶をし部屋に入るとアメリカの妻からファックスが入る……。

盲目のやくざ・市がある宿場町に到着した。その町はやくざの銀蔵一家に支配され、人々は苦しい生活を強いられていた。ここで市はおうめの家に厄介になる。賭場にて遊び人でおうめの甥の新吉と出会い、幼少時に盗賊に両親を殺害され、その親の仇を探して旅をしている芸者の姉妹と出会う。脱藩して職を失った浪人もこの町にたどりつき、剣術の腕を買われて銀蔵一家の用心棒を務める。とある飯屋で市と浪人は出会い、互いに相手の剣術の凄さを見抜くのだった。

看護師アナは夫と暮らすがある朝、怪物のように変貌した隣家の娘に襲われ、夫は命を奪われる。しかも夫は直後、怪物のようになって生き返る。同じころ町では原因不明だが、次々に死者たちがゾンビになってよみがえり、市民を襲っていた。家を後にしたアナは麻薬の売人アンドレなどの生存者たちと出会いながら、あるショッピングモールに到着。モールにはゾンビたちも侵入できず食料も十分だったが、そこもゾンビの群れに襲われる。

退屈な授業と、常勝を義務付けられた部活。“その日”は、彼らにとっていつもと同じ学校生活だった。 弓道のみならず、運動全般に驚異的なポテンシャルを持つものの、自分に自信が持てない弓道部の蒼は、部活や大会で勝つことにも身が入らずにいた。幼なじみで弓道部エースの遥と剣道部主将の孝太は、そんな蒼のことを心配している。 いつもと変わらない日々。雷が校庭に落ちたことで、彼らの日常が一変する……。時は戦乱の世。かの有名な「桶狭間の戦い」の直前――。蒼たちのいた校舎が丸ごと、戦国時代にタイムスリップしてしまったのだった……。 織田軍に連れ去られてしまった仲間を救い出すため、当たり前だった普通の毎日=未来を取り戻すため、前代未聞の高校生アスリートVS戦国武将による戦いが始まる!!

米ソの宇宙ロケットが、次々と行方不明になるという事件が発生した。事件の背後にスペクターの影を見いだした英国情報部は、真相究明のため、ジェームズ・ボンドを日本に派遣する。日本の情報部局長、タナカの助けを得て、ボンドはスペクターの秘密基地に潜入するが……。ボンドの宿敵、ブロフェルドをD・プレザンスが演じたシリーズ第5作。

武州多摩の百姓の出である土方歳三。黒船が来航し開国を要求した江戸時代末期に、彼は“武士になりたい”という思いを胸に、近藤勇、沖田総司らと京都へ向かう。彼らは徳川幕府の後ろ盾のもと、新選組を結成し、土方は討幕派勢力制圧で多大なる活躍をみせる。

柔道で鍛えた力を買われて、北海道警察の刑事になった諸星要一。裏社会に入り込んでS(スパイ)をつくれという、敏腕刑事・村井の助言に従い、Sを率いて「正義の味方、悪を絶つ」の信念のもと規格外の捜査に乗り出す。こうして危険な捜査を続けていった諸星だった。

本家トキ屋拘蛟龍堂(こうりゅうどう)と元祖トキ屋拘蛟龍堂は長年いがみ合ってきた歴史を持つ薬問屋。万右衛門(まんえもん)が一代で起こした薬問屋で越歴丸(えれきがん)という薬を開発、万右衛門が病に倒れた後は2人の愛弟子に調合法を伝授。愛弟子は犬猿の仲だったため憎み合った末に本家と元祖という2つのトキ屋拘蛟龍堂が生まれてしまった。ある日、ついに事件が起きる。本家の長男喜一郎(遠藤要)が元祖の若旦那、丸部長彦(忍成修吾)のもとに殴り込みもみ合いの末、長彦に劇薬をかけて失踪してしまうという事件が起きる。 2年後。東京、下町。金田一耕助(山下智久)は事件を1つ解決し新聞にも初めて取り上げられたものの、家賃も滞らせてしまうほどまだまだ駆け出しの探偵。そんな、金田一のもとに依頼が舞い込み、早速依頼者の元に走る。場所は大阪。向かったのは本家トキ屋拘蛟龍堂。依頼者はトキ屋拘蛟龍堂の長女で喜一郎の妹、初恵(武井咲)だった。その美しさに息をのむ金田一。初恵は最近何者かに尾行されているという。が、まだこの時はこの先に待ち受けている世にも残忍かつ冷酷、そして巧妙なトリックの上にトリックが潜む事件だとは金田一も知るよしもなかったのだった…。そのころ新聞で金田一が偶然現場にいたことにより、事件解決という記事を読んでいる明智小五郎(伊藤英明)の姿が。金田一に興味を持った明智は、早速金田一の元を、身分を隠して訪れるのだった。 【原作】芦辺拓『明智小五郎対金田一耕助』(原書房)