「欲望の翼」「ブエノスアイレス」のウォン・カーウァイ監督がトニー・レオンとマギー・チャンを主演に迎え、それぞれ家庭を持つ男女の不倫の愛を描いた恋愛ドラマ。1962年、香港。新聞編集者の男性チャウと商社で秘書として働く女性チャンは、同じ日に同じアパートに引っ越してきて隣人になる。やがて2人は互いのパートナーが不倫関係にあることに気づき、時間を共有するように。戸惑いながらも、強く惹かれ合っていくチャウとチャンだったが……。設定の一部や世界観は「欲望の翼」から引き継がれており、さらに2004年製作の「2046」へとつながっていく。第53回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞とフランス映画高等技術委員会賞を受賞。日本では2001年に劇場公開。18年2月、カーウァイ監督の「欲望の翼」デジタルリマスター版の公開にあわせて、Bunkamuraル・シネマで特別上映。2022年には4Kレストア版が「WKW4K ウォン・カーウァイ4K」(22年8月19日~シネマート新宿、グランドシネマサンシャイン、シネマシティほか)で上映。

ジャーナリストのウィルとジョセフィーンの結婚式で、ウィルの父親エドワードがウィルの生まれた日に釣った巨大魚の話を始めて招待客を楽しませたが、ウィルは父に今夜の主役は自分であると言ったことから、ずっと二人の不仲が続いていた。

スペイン出身の異才ルイス・ブニュエルが1928年に手がけた実験的短編作品。共同脚本にサルバドール・ダリ。20年代に最高潮に達したアバンギャルド映画の頂点を飾る傑作で、60年には、28年の完成当時上映に際してブニュエル自らが蓄音機を回していた音楽を選び、自らサウンド版を作成した。目玉を切り裂くカミソリと月を遮る一筋の雲のほか、手のひらからはい出してくる無数の蟻など、悪夢的で奇怪なシーンの多くで知られ、作品が発表された当時、ジャン・コクトーら同時代の芸術家たちにも支持された。

夏を過ごそうと田舎町で下宿するハンバートに、未亡人シャーロットは積極的だが、当のハンバートは彼女の娘・ロリータに心奪われていた。やがてハンバートとシャーロットは結婚するが、夫が娘を愛してる事を知ったシャーロットは逆上のあまり事故死してしまう。心置きなく二人だけの暮らしと相成るはずだったが、近所の視線も気になり、ハンバートはロリータを連れて車で旅に出るのだが……。

唐王朝滅亡後、王家には悪意と策謀が満ちていた。王は妃に毒の入った薬を飲ませ、妃は衰弱の一途を辿る。一方、皇太子には想いを交わす娘がいたのだが……。巨匠チャン・イーモー監督作。