60年代後半の東京。高校生のみすず(宮崎あおい)は、小さい頃から孤独だった。級友たちは決して笑わない彼女を遠巻きに見ていて、家に帰っても家に帰っても引き取られた叔母家族とは口もきかない。みすずの母親は幼い頃、兄を連れていなくなったきりだった。ある放課後、みすずは新宿の繁華街にあるジャズ喫茶Bに足を踏み入れる。数日前、母が家を出てから会うことのなかった兄が突然現われ、手渡したマッチがこの店のものだったのだ。店中に響き渡るジャズと、それに酔いしれる客たち。おそるおそる店内に進むと、フロアの奥に彼らはいた。女にもてて人望も厚い兄の亮(宮崎将)、亮を慕うアングラ劇団の看板女優ユカ、作家志望で積極的にデモに参加している浪人生のタケシ、ケンカっぱやい肉体派のテツ、お調子者でムードメイカーのヤス。そして、他とは違う雰囲気でひとりランボーの詩集を読む東大生の岸(小出恵介)。彼らの仲間に加わったみすずの生活は、少しずつ変化してゆく。学校や家にいるよりもBで過ごす時間が多くなり、生まれて初めて味わう“仲間”という温かい感覚に、笑顔が増えてゆく。いつの間にかみすずにとって、Bはかけがえのない場所になりつつあった。ある日、岸はみすずに驚くべき計画を持ちかける。それは、国家権力に知力で挑戦する現金輸送車強奪計画だった。突拍子もない申し出に言葉を失うみすず。しかし、みすずは岸の役に立ちたい一心で、この壮大な計画にのめりこんでゆく。

ニューヨークに住むフィルとクレアのフォスター夫妻は平凡な生活を送る退屈なカップル。2人はいつものように週末のディナーを楽しもうとマンハッタンのビストロに行くが、店で予約の名前をごまかして席に着いたことから2人組の男たちから追われる羽目に…。

薬を商う大富豪にして、性の探究に余念のない父のもとに生まれた西門慶。ある日、死期の迫った母が最後の快感を求めて父親と交わる姿をのぞき見した西門慶は、本格的に性に目覚め、精力を鍛えるための訓練に身を投じる。やがて成長した西門慶は、魅力的な家庭教師・紫煙と初体験を済ませるが…。

天才的な空手の腕を誇る17歳の女子高生が“壊し屋”と呼ばれる集団に立ち向かうアクション・ムービー。 松村空手道場へ通う17歳の高校生・土屋圭(武田梨奈)は天性の運動神経でどんな技でも軽々とこなすが、師匠の松村(中達也)は圭の強さを認めず、地味な型げいこばかりを課していた。そんなある日、師匠に認めてもらえない腹いせから、圭は強いと評判の空手家たちに挑戦して彼らの黒帯を奪う“黒帯狩り”を始めてしまう。