ベトナム戦争が真っただ中のサイゴン。アメリカ陸軍情報部のウィラード大尉にある密命が下される。それは、カンボジアに特殊任務で赴いたままジャングル奥地に自らの王国を築き、カリスマ的な存在と化した危険人物カーツ大佐を暗殺せよ、というもの。任務を全うすべく、ウィラード大尉は4人の部下とともに哨戒艇に乗り込み川をさかのぼる。道中、極限状態に晒され続けた彼らは幾多の異常な世界を体験していく。やがて彼らはついに、ジャングルの奥深く、カーツ大佐が潜伏する“王国”へと辿り着くのだった。

やくざと元締めが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がやってくる。立ち寄った居酒屋のあるじに、早くこの町を出ていった方がいいと言われるが、その男は自分を用心棒として売り込み始める。やがて男をめぐって、二つの勢力は対立を深めていく……。ハメットの『血の収穫』を翻案、時代劇に西部劇の要素を取り込んだ娯楽活劇。

戦乱の世を生き抜いた武将・一文字秀虎も70歳を迎え、家督を息子3人に譲ることを決意。長男の太郎には一の城、次男の次郎には二の城、三男・三郎には三の城をそれぞれ与えた上、3人兄弟、仲良く相和して暮らすように説く。だが、三郎は、父の今後の身を案じたのがかえって秀虎の不興を買い、地方へ追放されてしまう。さらに3人兄弟の城を泊まり歩いて余生を暮らすつもりだった秀虎だが、太郎、次郎にそれぞれ疎んじられる。

凄腕の浪人が、上役の不正を暴こうと立ち上がった9人の若侍に助太刀する痛快アクション時代劇。薄暗い社殿で密議をこらしていた9人の若侍。上役を告発するも逆に窮地に陥っていた。それを図らずも聞いていた浪人は、権謀に疎い彼らに同情し一肌脱ぐことに……。

井の頭線沿線の二階建て一軒家に暮らす佐々木一家は、それぞれに秘密を抱えていた。健康機器メーカーで働く佐々木竜平(香川照之)は、より安い賃金で働く中国人労働者のために、会社を解雇される。翌日以降も同じようにスーツ姿で家を出る彼は、ハローワークで職を探すが、良い条件の仕事はなかなか見つからない。そんな折、高校の同級生だった黒須(津田寛治)と偶然に公園で再会し、同じ失業者として意気投合するものの、黒須夫妻は中学生の一人娘を残して自殺する。そのことを知った竜平は、ショッピング・モールの清掃員の職に就く。それでも、会社を解雇されたことは今も家族に言い出せないままであった。

城岩学園3年B組の中学生たちは、修学旅行の名目で孤島へ。彼らの前に現われた担任教師キタノは、新世紀教育改革法、通称“バトル・ロワイアル(BR)法”により、殺し合いをさせると生徒たちに宣言。生還できるのは最後に生き残った1人だけだった。生徒たちはそれぞれ最低限の武器と食料を与えられ、3日間のサバイバルに追いやられる。男子生徒の七原と女子の中川は謎の転校生・川田と、なんとかこの窮地を脱する方法を探る。

美しい妻のアナ、そして娘のキム、息子のボブとともに郊外の豪邸で幸せな家庭生活を送る、心臓外科医のスティーヴン。その一方で彼は、自分の家族には内緒で親身に世話を焼く、マーティンというどこか謎めいた少年がいた。ある日スティーヴンは、マーティンを自分のかつての患者だといって自宅に招き、家族に紹介するが、やがてスティーヴンの子どもたちの身に異変が生じるようになり、マーティンの謎めいた正体が明らかになる。

暴力、セックス、ドラッグ、殺しが蔓延る多国籍街・歌舞伎町。その一角にあるヤクザマンションと呼ばれるビルに事務所を構える安生組の組長が、組の資金3億円と共に姿を消した。若頭・垣原は組長捜しに乗り出すが、その時既に組長はヤクザ壊滅を企む謎の手配師・ジジイによってマインドコントロールされた、靴の踵に仕込んだ鉈を武器とする泣き虫の殺し屋・イチに殺されていた。そのことを突き止めた垣原は、組長の仇を討つべく手下の高山や会長・中沢、イチに過去の自分を投影する鉄砲玉の金子、双子のサド刑事・二郎と三郎、敵対する組の船鬼や鈴木ら周囲を巻き込んでイチ捜しを開始。だが、実は究極のマゾである彼の目的は、やがてイチの無情な殺戮方法に対する興味へと移行していく。そして、遂にイチを捜し出した垣原は、イチに痛めつけられる期待に胸を膨らませるのであったが、肝腎のイチは不甲斐なく彼の期待に応えてはくれなかった。そこで、絶望した垣原は自らの耳に針を刺し自分を痛めつけると、イチに倒される妄想を見ながら投身自殺するのであった。

ゴジラシリーズ第9作。20世紀末、国連科学委員会は小笠原諸島のとある島に怪獣ランドを建設。ゴジラをはじめとする怪獣たちを一堂に集め、平和裏に管理していた。だが、怪獣ランドに謎の毒ガスが充満。その直後、怪獣ランドの怪獣たちは世界各地を襲撃し始めるのだった。国連科学委員会はキラアク星人の地球征服計画を突き止め、新鋭宇宙艇ムーンライトSY-3を発進させ、月にあるキラアクの怪獣操縦装置の奪取に成功。地球怪獣連合の反撃が始まる。だがキラアク星人は地球にキングギドラを送り込み、形勢逆転を狙うが…。

「天地明察」などの作家・冲方丁のサスペンスを、『トリック』シリーズなどの堤幸彦監督が映画化。集団安楽死をするため廃病院に集まった12人の少年少女が、死体を見つけたことで疑心暗鬼に陥る。キャストは『湯を沸かすほどの熱い愛』などの杉咲花、『OVER DRIVE』に出演した新田真剣佑と北村匠海、『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』で共演した高杉真宙と黒島結菜ら。 それぞれの理由で安楽死を望み、廃病院の密室に集まった12人の少年少女は、そこで死体を見つける。死体が何者で自殺なのか他殺なのか、集まった12人の中に殺人犯がいるのか。やがて、12人の死にたい理由が明らかになっていく。

ゴジラシリーズ第7作。行方不明の兄を探す少年、大学生2人、銀行強盗ら4人が乗りあわせたヨットが、エビラの襲撃を受けて遭難。南海の孤島レッチ島に漂着する。彼らはそこで、インファント島の住人を拉致し、核弾頭を秘密裏に造る秘密結社・赤イ竹の存在を知る。彼らはレッチ島に眠っていたゴジラを覚醒させて、インファント島の島民たちの救出と、島からの脱出を画策するが…。

女優を目指し、日々舞台の稽古に励む貞子。そんな中、劇団の看板女優が怪死を遂げ、次の公演の主役に新人の貞子が抜擢される。稽古場ではその後も怪現象が続き、貞子のせいだと噂が立つ。そんな貞子を音響担当の遠山だけがかばう。一方、新聞記者の宮地は密かに貞子の過去を探っていた。婚約者を貞子の母・志津子の超能力の公開実験で失った彼女は貞子への復讐に燃えていたのだ……。

関東図書基地で図書特殊部隊(通称・タスクフォース)に所属する笠原郁は、検閲で取り上げられそうになった大事な本を取り返してくれた図書隊員を追って戦闘職であるタスクフォースとなった。堂上班に配属され、鬼教官である堂上篤の罵倒にもシゴキにも耐え、顔も覚えていない“王子様”を捜している。なのに、なぜか堂上にことが気になり始めている自分に戸惑いも感じる日々。ある日、郁は図書館で聴覚障害のある女子高生・中澤毬江と知り合う。毬江は堂上班の先輩・小牧幹久の幼馴染で、小牧にお薦めの本を教えてもらって読んでいるという。毬江の中に小牧へのほのかな恋心を感じ取った郁。その頃、図書館の窓口業務をする柴崎麻子は、朝比奈修二と名乗る学芸員の男性と頻繁に会うようになっていた。

無作為に選ばれた中学3年の1クラスを最後まで殺し合わせる新世紀教育改革法・通称“BR法”。その極限状況を生き延びた七原秋也は数年後、反BR法のテロ集団“ワイルド・セブン”を組織し首都を爆破、すべての大人たちに宣戦布告する。一方大人たちは通称“BRII”と呼ばれる新法を制定、孤島に立てこもる七原たちに、札付きの不良ばかりが集まる1クラスを送り込む。だが、その生徒たちには、1.七原を殺せば勝ち、2.制限時間は三日間、3.ペアを組み一方が殺されればもう一人も爆死する、というあまりにも非情なルールが課せられていた…