4年前のバイク事故で逆行性健忘症を患い、事故以前1年間の記憶を失った藤井は、恋人の佳美に関する記憶がぽっかりと消えていた。ところが、共通の友人であるムースとバッハの結婚式に出席したことをきっかけに、2人は運命の再会を果たす。初めて出会ったはずの佳美に自然と惹かれた藤井は、ずっと乗っていなかったバイクの修理に彼女を誘い、距離が接近。やがて、藤井の記憶は戻らないまま、止まっていた時が動き出すように、2人は再び付き合い始めるのだった。

夜やってくる“それ”の感染から逃れるため、森の奥でひっそりと暮らすポール一家。そこにウィルと名乗る男とその家族が助けを求めてやって来る。ポールは“それ”の侵入を防ぐため「夜入口の赤いドアは常にロックする」というこの家のルールに従うことを条件に彼らを受け入れる。うまく回り始めたかに思えた共同生活だったが、ある夜、赤いドアが開いていたことが発覚。誰かが感染したことを疑うも、今度はポール一家の犬が何者かによる外傷を負って発見され、さらにはある人物の不可解な発言…外から迫る、姿が見えない外部の恐怖に耐え続け、家の中には相互不信と狂気が渦巻く。彼らを追い詰める“それ”とは一体・・・。