海辺の村に赴任してきた警官のヨンナム(ぺ・ドゥナ)は、少女ドヒ(キム・セロン)と出会う。ドヒは血のつながりのない継父ヨンハ(ソン・セビョク)と暮らし、日常的に暴力を受けている。村全体が暴力を容認しているなか、ひとり立ち向かっていくヨンナムは、ドヒを守ってくれる唯一の大人だった。ヨンナムも少女の笑顔に癒されてゆくが、やがて激しく自分に執着するようになったドヒの存在に少し戸惑いを憶える。ある日、偶然にもヨンハはヨンナムの秘密を知り、社会的に破滅へと追い込んでゆく。ヨンナムを守るためドヒはひとつの決断をするが・・・
1920年(大正9年)の東京で、不可思議な美女連続殺人事件が次々と発生していた。諜報機関からこれらの捜査の密命を受けた陸軍大尉・本郷義昭(山中峯太郎の軍事冒険小説の主人公)は、友人の平井太郎(のちに小説家・江戸川乱歩として有名になる)とともに浅草のダンテ劇場を調査中、ザビーネという日独ハーフの美女と出会う。