1952年の歳末、NYの高級百貨店でアルバイトをするテレーズは、クリスマスプレゼントを探しに店を訪れた優雅で上品な人妻キャロルと出会い、彼女に魅せられる。店に置き忘れた手袋をキャロルに送り届けたことから、彼女の知己を得たテレーズは、キャロルが夫ハージとの愛のない結婚生活に疲れ果て、いまや離婚協議中であること、そして娘の親権を彼に奪われそうになって苦しんでいることを知る。2人の距離は次第に縮まる。

アルフレート・デーブリンによる現代ドイツ文学の金字塔「ベルリン・アレクサンダー広場」を、新鋭ブルハン・クルバニが大胆な解釈とスタイリッシュな映像で映画化。アフリカからヨーロッパを目指す不法移民フランシスは、船が嵐に巻き込まれた際、無事に上陸できたら心を入れ替えて真面目に生きると誓う。運良くドイツにたどり着いたものの難民生活は困難を極め、裏社会に生きる狡猾な男ラインホルトの手引きで犯罪に手を染めていく。そんなある日、フランシスは1人の女性との出会いをきっかけに、自らの運命を変えようとするが……。2020年・第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。ドイツ映画賞2020では作品賞を含む5部門に輝いた。

初の商業映画監督作「湯を沸かすほどの熱い愛」が日本アカデミー賞ほか多数の映画賞を受賞するなど高い評価を獲得した中野量太監督が、認知症を患う父親とその家族の姿を描いた中島京子の小説「長いお別れ」を映画化。これまでオリジナル脚本作品を手がけてきた中野監督にとっては、初の原作ものとなった。父・昇平の70歳の誕生日で久しぶりに集まった娘たちは、厳格な父が認知症になったという事実を告げられる。日に日に記憶を失い、父でも夫でもなくなっていく昇平の様子に戸惑いながらも、そんな昇平と向き合うことで、おのおのが自分自身を見つめなおしていく。そんな中、家族の誰もが忘れていた思い出が、昇平の中で息づいていることがわかり……。一家の次女・芙美役を蒼井優、長女・麻里役を竹内結子、母・曜子役を松原智恵子が務め、認知症を患う父・昇平を山崎努が演じた。

年老いた父と息子の交流を通して、家族の絆を描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはスティーヴン・スピルバーグとフランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ。ウィリアム・ワートンの原作を基に、製作・監督・脚本はゲイリー・デイヴィッド・ゴールドバーグ、共同製作はジョゼフ・スターン、撮影はジャン・キーサー、音楽はジェームズ・ボーナーが担当。出演はジャック・レモン、テッド・ダンソンほか。

人ももののけも同じ闇の中で呼吸をしていた平安時代。都の陰陽師である安倍晴明は、友人の源博雅から夜毎に自分の笛を聴きに来る牛車の女性の話をもちかけられる。そんな中、生まれたばかりの帝の子・敦平親王の身体に異変が起きる。

18歳の誕生パーティーでのある事件がきっかけとなり、愛するバンパイアのエドワードと離ればなれになってしまう人間の女子高生ベラ。傷つくベラを励ますジェイコブだったが、彼はバンパイアの宿敵、狼一族の末裔だった。