若い黒人女性が養母の死をきっかけに、実の母探しを始める。が、彼女の本当の母親は白人だということが分かり……。『ネイキッド』のマイク・リー監督が贈るヒューマン・ドラマの佳作。

1960年代の保守的な家庭で、5人兄弟の4男として育ったザック。「特別な子」と呼ばれた彼は、軍で働き音楽を愛する父親と過保護気味の母親、それぞれ文武に秀でた兄2人、問題だらけの次男を観察しながら幼少期を過ごす。やがて思春期に足を踏み入れる1970年代。ザックは同性に惹かれ始めた自らのアイデンティティと、男らしくあれという父親の価値観の間でもがくようになる。

1948年、テキサス州ヒューストン。オーロラは自分が産んだ娘をエマと名付ける。夫と死別した後、手塩にかけてエマを育てるオーロラにとって何よりの楽しみは、エマの成長だった。しかし、21歳になったエマはオーロラの反対を押し切って、ある大学教師と結婚してしまう。エマが去ってから1年後、オーロラの家の隣に住む元宇宙飛行士ギャレットは寂しそうなオーロラを慰める。オーロラはエマとの関係をすべて切り捨てる。

建築事務所に勤めるジョージ・モンローは42歳の建築デザイナー。父親との確執が原因で、自分の息子ともうまくコミュニケーションがとれなかった。ついには妻にも逃げられ、上司との摩擦から会社もクビになる。挙げ句の果てに医者から余命3ヵ月との宣告を受けてしまう。再婚して幸せに暮らす妻。そしていまだに父を憎み続ける16歳になる息子。ジョージは初めて自分の人生に疑問を感じた。そして、昔からの夢だった自分の家を建て直すことを決意する。最後の夏、ジョージは反発する息子を無理やり手伝わせ、手造りの家を建て始めた……。

18歳のソニア(デボラ・フランソワ)と20歳のブリュノ(ジェレミー・レニエ)に息子が生まれる。病院から戻ったソニアは、定職もなく怪しい商売でその日暮しをしているブリュノにまじめに働くよう頼む。

全米ベストセラー小説を元に製作されたジェニファー・コネリー主演のサスペンス映画。一軒の家を巡って対立する二人の男女の悲劇を描く。2004年度アカデミー賞主要3部門にノミネートされた。