21歳の主人公・杏は、幼い頃から母親に暴力を振るわれ、十代半ばから売春を強いられて、過酷な人生を送ってきた。ある日、覚醒剤使用容疑で取り調べを受けた彼女は、多々羅という変わった刑事と出会う。 大人を信用したことのない杏だが、なんの見返りも求めず就職を支援し、ありのままを受け入れてくれる多々羅に、次第に心を開いていく。 週刊誌記者の桐野は、「多々羅が薬物更生者の自助グループを私物化し、参加者の女性に関係を強いている」というリークを得て、慎重に取材を進めていた。ちょうどその頃、新型コロナウイルスが出現。杏がやっと手にした居場所や人とのつながりは、あっという間に失われてしまう。行く手を閉ざされ、孤立して苦しむ杏。そんなある朝、身を寄せていたシェルターの隣人から思いがけない頼みごとをされる──。2024年6月7日(金)に全国公開
大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。
瀬川丑松(間宮祥太朗)は、⾃分が被差別部落出⾝ということを隠して、地元を離れ、ある⼩学校の教員として奉職する。彼は、その出⾃を隠し通すよう、亡くなった⽗からの強い戒めを受けていた。彼は⽣徒に慕われる良い教師だったが、出⾃を隠していることに悩み、また、差別の現状を体験することで⼼を乱し、下宿先の⼠族出⾝の⼥性・志保(⽯井杏奈)との恋に⼼を焦がしていた。友⼈の同僚教師・銀之助(⽮本悠⾺)の⽀えはあったが、学校では丑松の出⾃についての疑念も抱かれ始め、丑松の⽴場は危ういものになっていく。苦しみのなか丑松は、被差別部落出⾝の思想家・猪⼦蓮太郎(眞島秀和)に傾倒していく。猪⼦宛に⼿紙を書いたところ、思いがけず猪⼦と対⾯する機会を得るが、丑松は猪⼦にすら、⾃分の出⾃をカミングアウトすることができなかった。そんな中、猪⼦の演説会が開かれる。 丑松は、「⼈間はみな等しく尊厳をもつものだ」という猪⼦の⾔葉に強い感動を覚えるが、猪⼦は演説後、政敵の放った凶刃により命を落とす。この事件がキッカケとなり、丑松はある決意を胸に、教え⼦たちが待つ最後の教壇へ⽴とうとする―――。
柔道で鍛えた力を買われて、北海道警察の刑事になった諸星要一。裏社会に入り込んでS(スパイ)をつくれという、敏腕刑事・村井の助言に従い、Sを率いて「正義の味方、悪を絶つ」の信念のもと規格外の捜査に乗り出す。こうして危険な捜査を続けていった諸星だった。
エロ劇画を描いている小多魔の助手・鼻輪は絵は下手だし仕事も遅い。その彼には制服を見ると欲情するという奇癖がある。彼は婦人警官の陽子に憧れていた。陽子は真面目そのものだが、家に帰るとエロ劇画の愛読者である。その中には小多魔の痴漢ものもあった。