近松門左衛門の悲恋の傑作「冥途の飛脚」に登場する人形に語り部としての役割を持たせ、3つの純愛ストーリーを微妙に交わらせながら紡ぎだす北野武の意欲作。松本(西島)は社長令嬢との結婚のために捨てた恋人の佐和子(菅野)が自殺未遂したことを知る。しかし、駆けつけた彼が目にしたのは、全ての記憶をなくした彼女の姿だった…。ほかに老境にさしかかったヤクザ(三橋)と彼をひたすら待ち続ける女(松原)、事故で片目を失ったアイドル(深田)と彼女を慕い続ける青年(武重勉)の悲恋を描く。山本耀司の斬新な衣装も話題を呼んだ。
深夜の公園でカップルを盗み撮りした売れっ子カメラマンのトーマス(デヴィッド・ヘミングス)。そのことに気づいたカップルの女性(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、彼にネガを出せと迫る。しかし、彼女に別のネガを渡したトーマスが本物を現像してみると、そこに映されていたものは…。
FBI特別捜査官チェット・デズモンドは町のウエートレス、テレサ・バンクスの殺害事件を調査中に謎の失踪を遂げる。それから1年後、町全体に巣くった邪悪な者達は学園の女王であるローラ・パーマーを標的にし始めていた。時を同じくして、テレサ・バンクス殺害事件の捜査を引き継いだ特別捜査官デイル・クーパーは、彼に備わった特別な才能、鋭い第六感を生かして深い謎を解明しようと決意するのだった。
心の底から愛した女性と結ばれなかったチャン(トニー・レオン)は、「2046」というタイトルの小説を書き始める。それは“失われた愛”を取り戻そうと“2046”という場所を目指してミステリートレインに乗り込んだ男女を描いた小説だった。
純粋でいて残酷、あまりにも多感な二人の女子高生が夢見る幻想と現実。夢に溺れる二人は、ついには自分達の領域を侵すものを抹殺しようとする……。実際に起きた事件の映画化で、彼女たちが犯行に駆り立てられるまでを鮮明に解き明かした、ピーター・ジャクソン監督による心理ドラマ。
南アフリカ、ヨハネスブルクのスラム街に暮らすツォツィ(プレスリー・チュウェンヤガエー)は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返していた。ある日、高級住宅街にやってきた彼は車を運転していた女性を撃って逃走。やがて、強奪した車の後部座席に生後間もない赤ん坊がいることに気づいたツォツィは、赤ん坊を紙袋に入れて自分の部屋に連れ帰るが……。
シルベスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテル共演のサスペンス。NY警察で起こったある事件を通し、警察内部の闇にスポットを当ててゆく。さまざまな警察関係者に扮した、名優・才優たちの競演が見もの。他の共演にレイ・リオッタ、アナベラ・シオラ。NY市警の警官が多く暮らす街、ニュージャージー州“ギャリソン”。ベテラン警官・レイを頂点とするコップランドの鉄の結束のもと、保安官のフレディは無力ながら平穏無事な日々を送っていた。だがある日、管内で起こった警官の誤射事件から事態は急転する。
ニューヨークのナイトクラブ経営者が、ロシアンマフィアの殺し屋から兄と父を救おうとする。
正義のためなら手段を選ばない刑事のラドロー。かつてのパートナーを殺された事件をきっかけに、自分が巨悪に操られていたことを知り猛攻に出る。キアヌ・リーヴスが孤独と葛藤を抱えたキャラクターを演じるクライム・アクション。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者であった夫、ダニー・パールの生と死にまつわる恐ろしくも忘れがたい物語を、マリアンヌ・パールが語ったものを基にしています。
同僚や地域住民からの人望も厚い警察署長マット(デンゼル・ワシントン)の管轄下で殺人事件が発生。被害者は情事の相手で、全ての状況証拠は彼が犯人だと示していた。捜査に当たるのは別居中の妻。彼は真犯人を探し出し、身の潔白を証明できるのか?
カンサスから来た娘、オーファメイ(S・ファレル)から失踪した兄を探してほしいと依頼された私立探偵マーロウ(J・ガーナー)。兄が住んでいたアパートを訪ねるが部屋にいたのは別人で、さらに管理人は首をアイスピックで刺されて殺されていた。あるホテルに呼び出されたマーロウはそこでサングラスで顔を隠した女に襲撃され、彼を呼び出したチンピラの男もアイスピックで殺されていた。現場でカメラ店の引換券を見つけたマーロウは、現像された写真に暗黒街の顔役スティールグレーブ(H・M・ワイナント)と人気女優メイビス(G・ハニカット)がプールサイドで愛し合っている姿が撮影されていた。メイビスの家の訪ねたマーロウは、スティールグレーブが差し向けた殺し屋(B・リー)に、この件から手を引けと脅される…