1970年代、毎年2人が事故で死亡するF1の世界で伝説となった2人のレーサーが存在した。 ジェームズ・ハントは野性的思考であり、毎日を人生最期の日の様に謳歌する豪放なプレイボーイで、勘を活かした走りを得意としていたイギリス人。ニキ・ラウダは「コンピュータ」と評される論理的思考であり、レーサーのイメージとはかけ離れた勤勉な男で、工学の知識を活かして自らマシンを整備する走りを得意としていたオーストリア人。全く正反対の性格の2人はやがてライバル関係となり、度々レースで競い合う仲になる。 そして1976年― シーズン成績1位を独走するラウダとそれを追うハント。ドイツグランプリのその日は朝から豪雨でニュルブルクリンクの状態が悪かったため、レースを決行するべきかどうか審議が行われた。ラウダは中止を主張したが、ハントは決行を支持し、最終的に予定通り開催されることとなった。しかし、そのレースでラウダはクラッシュし、生死をさまよう重症を負ってしまう。ハントは彼のクラッシュの原因が自分にあると考えショックを受けるが、その後のラウダが参加できないレースでラウダとの差を埋めていく。一命は取り留めたラウダは、病院でその様子を見て奮起し、事故後わずか42日後にレースに復帰する。
天才的なドライブテクニックを誇る現役高校生ダニーは、プロレーサーとしての将来を有望視されていた。しかし、ある日、街中で不良連中に絡まれ、公道でのストリートバトルに参戦し事故を起こしてしまう。彼についていたスポンサーが離れ、自暴自棄になるダニー。さらに息子の反抗的な態度を見かねた母親によって、彼は7年間別居中だった父親のもとで暮らす事となる。新しい環境、何より家族を捨てて出て行った父親との確執に苦悩するダニー。しかし、かつてプロレーサーを目指していた父親との時間が、少しづつ何かを変えていった。そして、プロレーサーになる自分の夢を確信したダニーは、“走り屋”を卒業し、ドラッグレース全国高校大会へのエントリーを決意する―。
人間世界のカーレースに憧れ、レーサーになることを夢見ているカタツムリのテオ。ある日テオは車のエンジンに巻き込まれるトラブルに見舞われ、気づくと超スピードで走れるようになっていた。彼は自らを“ターボ”と名乗り、夢を実現させるべく憧れのインディレースに出場することを決意する。