娘のためにイランを出ようとする妻と離婚協議中のナデル。同居中である痴呆症の父を世話するためラジエーという女性を雇うが、思わぬ事件が巻き起こって……。ミステリーとイランの離婚問題を交錯させた秀逸ドラマ。

50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。高名な言語学者として敬われ、教鞭をとるニューヨークのコロンビア大学でも、学生たちから絶大な人気を集めていた。夫のジョンは変わらぬ愛情にあふれ、法科大学を卒業した長女のアナと医学院生の長男のトムにも何の不安もなかった。唯一の心配は、ロスで女優を目指す次女のリディアだけだった。ところが、そんなアリスにまさかの運命が降りかかる。物忘れが頻繁に起こるようになって診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病だと宣告されたのだ。しかも、子供たちに50%の確率で遺伝をしてしまう家族性なのだ。アリスの家族に突き付けられた苦難…。アリスは気丈に闘うが、今の医学では記憶を失うことは止められない。ある日、アリスはパソコンに自分が残した映像を発見する。かつての自分から自分への“アリスのままで”いるためのメッセージとは──?

ピエール・ブール原作のSF映画の金字塔「猿の惑星」を基に、その起源となる人類文明崩壊への道のりを明らかにしていくSFアクション大作。  アメリカ、サンフランシスコ。製薬会社の研究所でアルツハイマー治療の研究をする神経科学者、ウィル・ロッドマンは、開発中の新薬を投与したチンパンジーの知能が驚異的に発達したことを確認し、その成果を発表する。しかし、そのチンパンジーは突然暴れ出し警備員によって射殺されてしまう。事態を重く見た所長によってプロジェクトは中止を余儀なくされるが、射殺されたチンパンジーは妊娠中だったことから、ウィルは生まれたばかりの赤ん坊を秘かに引き取るとシーザーと名付け、自ら育てることに。そして、次第にウィルとシーザーのあいだに人間の親子のような絆が芽生えていく。その一方で、シーザーは並外れた知性を発揮し始めていく。ところが、すっかり成長したシーザーはある日、ウィルの父を助けようとして隣人とトラブルを起こしてしまう。それが原因でウィルと引き離され、類人猿保護施設の檻の中で屈辱と絶望の日々を送ることになるシーザーだったが…。

東京で生活している専業主婦の長女・宮沢紫(ミムラ)、富山県黒部市に暮らす小学校教師の次女・岸本藍(比嘉愛未)、金沢の老舗料亭でおかみとして働く三女・岸本茜(佐々木希)。祖母の葬儀で久々に顔を合わせた3姉妹は、遺書に死んだと聞かされていた母・美津子(鈴木保奈美)が生きていると記されていて驚く。父の死を機に酒に溺れ、火事で重傷を負い、自分たちから離れていった美津子の軌跡を知った三人は、彼女のいる富山の介護施設へと向かう。だが、彼女はアルコール性認知症が原因で娘たちのことを認識できず……。

50代の人気作家・涼子は、ある時遺伝性アルツハイマーと診断される。それは有効な治療法がなく、発症して3年ほどで最悪死に至るという難病だった。自らの死を覚悟した彼女は、最後に何かを残したいと大学講師の依頼を引き受けることに。そんなある日、彼女は教え子たちと訪れた居酒屋で、韓国人留学生のアルバイト店員チャネと出会う。彼の誠実さに好感を抱いた涼子は、遺作かもしれない新作執筆の助手を彼に頼む。