日本未利用土地開発公団の副総裁、岩淵の娘佳子と、秘書の西幸一の披露宴が執り行なわれようとしていた。しかし、この西という男、実は5年前、新庁舎の建設に絡む不正入札疑惑で自ら命を絶ち事件の幕引きを図った課長補佐・古谷の一人息子だった……

大恐慌のために失業した銀行員ヴェルドゥの新事業とは? 結婚詐欺と連続殺人をブラック・ユーモアで描く異色のチャップリン喜劇。黒い笑いの中に込められているのは大量殺人に対する怒り……。

ニューヨーク市警の殺人課刑事ジム(ロバート・ライアン)は、職務に忠実なあまりそのハードな捜査方法で、署内でも孤立した存在だった。そんなある日、上司のブラウリー警部(エド・ベグリー)からニューヨーク郊外の山中の静かな町で起きた少女殺害事件への協力を言い渡されたジムは、その体のいい厄介払いに失望しつつ、ニュージャージーの山の中の町へと向かった。ジムは殺された少女の父親ブレント(ワード・ボンド)とともに、容疑者の少年の姉が住んでいる一軒家へ向かう。メリー(アイダ・ルピノ)というその盲目の娘を一目見たジムは、彼女のかもし出す孤独な淋しい影に心惹かれるものがあった。