1952年の歳末、NYの高級百貨店でアルバイトをするテレーズは、クリスマスプレゼントを探しに店を訪れた優雅で上品な人妻キャロルと出会い、彼女に魅せられる。店に置き忘れた手袋をキャロルに送り届けたことから、彼女の知己を得たテレーズは、キャロルが夫ハージとの愛のない結婚生活に疲れ果て、いまや離婚協議中であること、そして娘の親権を彼に奪われそうになって苦しんでいることを知る。2人の距離は次第に縮まる。

アルフレート・デーブリンによる現代ドイツ文学の金字塔「ベルリン・アレクサンダー広場」を、新鋭ブルハン・クルバニが大胆な解釈とスタイリッシュな映像で映画化。アフリカからヨーロッパを目指す不法移民フランシスは、船が嵐に巻き込まれた際、無事に上陸できたら心を入れ替えて真面目に生きると誓う。運良くドイツにたどり着いたものの難民生活は困難を極め、裏社会に生きる狡猾な男ラインホルトの手引きで犯罪に手を染めていく。そんなある日、フランシスは1人の女性との出会いをきっかけに、自らの運命を変えようとするが……。2020年・第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。ドイツ映画賞2020では作品賞を含む5部門に輝いた。

キャサリン(グウィネス・パルトロウ)は天才数学者の父(アンソニー・ホプキンス)を亡くし、失意の底にいた。そんな時父の教え子のハル(ジェイク・ギレンホール)が、遺されたノートを見に訪ねて来る。人生に必ず訪れる愛しい者との永遠の別れ。そこから始まる再生のドラマが万人の胸を打つ。撮影の前年に父を亡くしたグウィネスの深い悲しみの演技に圧倒される。『恋に落ちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督と、同作品でアカデミー賞主演女優賞に輝いたグウィネス・パルトロウが再び組んだ感動作。共演は『アレキサンダー』のアンソニー・ホプキンスや、『デイ・アフター・トゥモロー』のジェイク・ギレンホール。