深夜の病棟で想像を絶する恐怖に直面した警備員の運命を描いたパラグアイ製スリラー。電話しながら運転していた警備員ディエゴは、誤って人を轢いてしまう。動転して思わずその場から逃げ出し、自宅に戻るも気持ちが落ち着かない。その夜、ディエゴは臨時の仕事で、ある病院の夜警を担当することに。それは深夜の病棟を見回るだけの簡単な仕事のはずだった。やがて廊下から聞こえる物音や監視モニターに映る何かが気になり確かめに行ったディエゴは、死体安置所にたどり着く。そこで彼は、正気を失うほどの恐怖を体験する。
遺体安置所を舞台に身元不明女性遺体の検死から、さまざまな怪現象が巻き起こる恐怖を、リアルな解剖シーンの描写を交えて描いたホラー作品。バージニア州の田舎町で息子のオースティンとともに遺体安置所と火葬場を経営するベテラン検死官トミー。ある夜、保安官から入った緊急の検死依頼は、一家3人が惨殺された家屋の地下から裸で発見された身元不明女性、通称「ジェーン・ドウ」の検死だった。解剖を進めていく中で、遺体に隠されたある事実が判明し、閉ざされた遺体安置所にさまざまな怪奇現象が発生する。
夜も更けたころ、パトロールに出た保安官ダニエルは、ひとけのない道に立つ血まみれの男を発見する。追跡して病院にたどり着くと、そこでは患者や病院関係者が怪物に変身しようとしていた。混乱の中、銃を持った男と斧を手にした青年が乱入して怪物を倒す。さらに巨大なナイフを持つ白装束のカルト集団が病院を取り囲む。敵と味方の区別もつかない状態に、ダニエルはとにかく生きている人々を連れて病院から脱出しようとするが……。
デンマークの鬼才フォン・トリアーが、長編監督第2作となる本作では実験的な映画作りに挑戦。映画監督と脚本家が伝染病を題材に新作の構想を練る間に、恐るべき伝染病が現実の世界でも蔓延。映画製作の舞台裏のプロセスと、映画の中の虚構の物語が並行して進行するうち、いつしか両者の境界が溶解し、虚実入り混じった悪夢のような世界が立ち現われるさまを戦慄的に描く。出演は、フォン・トリアー本人や、「エレメント・オブ・クライム」以来、彼と数多くのコンビを組む脚本家のN・ヴァセル、怪優U・キアーほか。 フロッピーディスクの中にしまっておいたはずの新作映画の脚本が消えてしまい、映画監督のフォン・トリアーと脚本家のヴァセルは思わず仰天。2人はその脚本を、5日後に海外旅行から帰国するプロデューサーに提出する予定だった。「警官と娼婦」と題されたその脚本を2人は懸命に思い出そうとするがうまくいかず、この際いっそ別の脚本を一から書こうと、「エピデミック(=伝染病)」と題した、新たな物語の構想を練り始める。
元警察官の女性は、病院の霊安室で働き始める。ある日、悪魔に取りつかれたという少女の遺体が彼女のもとに運び込まれ、深夜の病院は想像を絶する地獄と化す。