大友克洋が製作総指揮と総監督を務めた、3話から成る劇場用オムニバス・アニメーション大作。遭難した宇宙船を舞台にした、大友の同名漫画を今敏が脚色したSFドラマ「彼女の想いで」。誤って実験用の薬を飲んだ男が巻き起こす一大パニックを描くブラック・コメディ「最臭兵器」。大砲を撃つための街に暮らす少年の日々を綴る大友監督作「大砲の街」。いずれもセンス・オブ・ワンダーに彩られた奇妙な味わいが特徴となっている。

眉村卓の原作を、アニメ界の巨匠、りんたろう、大友克洋、川尻善昭が描くオムニバスアニメーション。幼いサチがピエロによって迷宮に迷い込む「ラビリンス・ラビリンス」、レーサーの悲劇を描いた「走る男」、密林の奥地で続く大工事の中止を告げるべく出張した会社員を描く「工事中止命令」全3編で構成。1987年9月25日「東京国際ファンタスティック映画祭'87」で初上映。

「鉄コン筋クリート」のSTUDIO4℃によるオムニバス・アニメ。監督には「アニマトリックス」の二村秀樹、「マインド・ゲーム」の湯浅政明、「カウボーイビバップ」の渡辺信一郎ら、日本アニメ界を牽引する7人のクリエイターが集結。また、声優として「誰も知らない」でカンヌ国際映画祭主演男優賞に輝いた柳楽優弥と、「バベル」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた菊地凛子が初共演することでも話題に。

荒野を歩き続けていた男の意識が、やがて錯乱の淵へ堕ちていく悪夢譚、「火星の運河」。殺人事件の現場に残された和鏡の謎を追う、美青年・透と明智小五郎の物語「鏡地獄」。廃墟でひっそりと暮らす、胴体だけの夫とその妻の奇行を、一人の男が屋根裏から監視し記録する「芋虫」。恋焦がれる女優を殺害した運転手の、異常な執着を描く「蟲」。4つの物語は、やがてひとつの大きな流れへと向かっていく。