チリの2人組監督クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの初長編作品で、ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」に着想を得て制作したストップモーションアニメ。 美しい山に囲まれたチリ南部で、「助けあって幸せに」をモットーに掲げて暮らすドイツ人集落。動物が大好きな少女マリアは、ブタを逃してしまったために厳しい罰を受け、耐えきれず集落から脱走する。森の中の一軒家に逃げ込んだ彼女は、そこで出会った2匹の子ブタにペドロとアナと名づけて世話をするが、やがて森の奥からマリアを探すオオカミの声が聞こえてくる。マリアがおびえていると子ブタは恐ろしい姿に変わり、家は悪夢のような世界と化す。 2018年・第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でカリガリ映画賞、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員賞を受賞した。
1973年9月11日、キャビンアテンダントのレナは、仕事でチリを訪れる。彼女は、現地でジャーナリストの恋人ダニエルと再会を果たしたものの、突然チリ軍部によるクーデターが起こり、反体制勢力としてダニエルが連行されてしまう。彼を救うため、レナは“コロニア・ディグニダ“に潜入する。
天才ライダーのルークは移動遊園地でバイクショーを行う刹那的な日々を送っていたある日、元恋人ロミーナと再会。彼女がルークとの子どもを内緒で生んでいたことを知ると、二人の生活のためにバイクテクニックを生かして銀行強盗をするようになる。ある日銀行を襲撃したルークは逃走する際、昇進を目指す野心的な新米警官エイヴリーに追い込まれるが……。
巧みに姿をくらます、"輝ける道"を率いる男。居所を突き止め逮捕しようと、ペルーの警官2人が潜入捜査に。思わず引き込まれる実話に基づいたドラマ。
ビルマ(現ミャンマー)建国の勇士として亡き後も国民から敬愛されている将軍を父に持つ、アウンサンスーチー。1988年、母の看病のためにイギリスから祖国のビルマへと戻った彼女は、軍事政権が若者たちの民主主義運動を弾圧するのを目の当たりにしてショックを受ける。そんな中、民主主義運動家たちが彼女の帰国を知って選挙への出馬を訴える。彼らの切実な思いを知って立候補を決意し、民衆の前に立つスーチーだが、それを機に軍事独裁政権から想像を絶する圧力をかけられる。
ウィリアム・ティリッチは、上等兵として特殊作戦に携わった際にアブグレイブ捕虜収容所で罪を犯し、服役した過去を持つ。ギャンブラーとして再起を図りながら、孤立や絶望から脱し、人々とのつながりや愛情を感じられる日々を手にしたはずだったが、彼はフラッシュバックする過去に犯した行為に苛まされていく。