貧しい家庭に育ったアメリカ人青年トム(アラン・ドロン)は、息子のフィリップ(モーリス・ロネ)を帰国させてほしいとフィリップの父親から依頼されイタリアへと向かう。美しい恋人マルジュ(マリー・ラフォレ)も手にした富豪の息子フィリップは親の金で遊び回り、全くアメリカに戻る気はなかった。一方、彼から邪険に扱われるトムの心に、やがて小さな殺意が芽生え……。

富豪未亡人邸を訪れた郵便配達人が見たものは、血だらけで横たわる女主人の横で棒を手に呆然と立ち尽くす家政婦の姿だった。そして、日食の闇の中で起きた20年前の事件の真相とは……!?

アメリカ中西部の小さな町に人工衛星が墜落。機体に付着した未知のウイルスが原因で、住人は生まれたばかりの赤ん坊と、アル中の老人を除いて全滅。遺体の血液は全て粉末状に変化していた。細菌汚染の拡大を恐れた軍部は、科学者の中から各分野のスペシャリストを召集。ストーン博士をリーダーとする研究班を組織して、砂漠の地下施設へと送り込むが・・・。

鬼才ケン・ラッセルが人類進化の謎に迫ったSFスリラー。人間の肉体が変化していく特殊メイクアップが話題を呼んだ。細胞に眠る人類進化の起源を探ろうと、タンクに浸かりドラッグを試みる学者。実験は成功し、彼は太古のイメージを見るのだが、その効果は精神だけでなく肉体にも影響を及ぼし始めていた……。

ロンドンで映画館を営むヴァーロックは、破壊活動をする裏の顔を持っている。隣の八百屋の店員になりすました刑事スペンサーが彼を監視する中で次の指令を受けたヴァーロックは、警察の目をごまかすために、妻の幼い弟スティーヴィーに爆弾を持って行かせる。しかし、スティーヴィーは爆発の設定時刻までに目的の場所に持っていけなかったため、移動のバスの中で爆死する。弟の死に激しいショックを受けた妻は開き直る夫を咄嗟に刺殺してしまう。そこに現れたスペンサーは、かねてよりヴァーロック夫人に対して好意を抱いていたことから、彼女と共に国外に逃げることを提案する。

新聞の出会い系広告に関係し、男が何人も殺される事件が発生。犯人は出会い系を利用している女に違いない。犯人を誘い出すため、中年刑事フランクは、正体を隠して同じような出会い系広告を出し、連絡してきた女たちに会って身元を調べた結果、白とも黒とも言えない唯一グレーな女ヘレンを割り出す。囮捜査として彼女に接近するフランクだったが、彼女への想いが本気になればなるほど、彼女が真犯人という疑惑も深まり…。

人質事件を扱うプロの交渉人テリーは、反政府ゲリラに誘拐された技師を救うべく南米へ飛ぶ。保険金の未支払いが発覚するも、技師の妻アリスに哀願されて交渉を始めるテリーだったが……。アクションやロマンスの要素も盛り込んだサスペンス作。

ソビエト連邦が、それまでの戦闘機を凌駕する高性能な新型戦闘機「MiG-31 ファイヤーフォックス」を開発したとの情報がNATOにもたらされる。これに衝撃を受け、軍事バランスが崩れることを恐れたNATO各国は対抗すべく戦闘機の開発を検討するが、間に合いそうもない。そのため、その技術を機体もろとも盗み出すことを決定し、ロシア語をネイティブで話し、考えることができる元米空軍パイロット、ミッチェル・ガントに白羽の矢を立てたのであった。

サンフランシスコの米軍基地プレシディオで起こった殺人事件。事件解決に向け軍と市警察が協力体制で臨むのだが、そのコンビが問題で……。ショーン・コネリー演じる中佐の娘役はブレイク直前のメグ・ライアン。

贋作に天才的な才能を持つレイ・カッターは、仮出所までわずか9カ月を残すのみだったが、ボストンの暗黒街を牛耳るキーガンに頼み込んで、急いで出所する。息子のウィルがガンに罹り、ひと時でも一緒にいたかったからだ。息子の世話を頼んでいた父のジョセフを訪ね、ウィルとの再会を果たすがふたりの間はぎこちなかった。詐欺師としてならしたジョセフは早い出所を怪しみ、キーガンの手を借りたと聞いて激怒するが、レイの心を知っているだけに強くはいえなかった。キーガンは出所を早めた交換条件として、新たな犯罪を命じる。ボストン美術館に展示されるクロード・モネの「散歩、日傘をさす女」の贋作をつくり、本物とすり替えるという計画だった。本物の絵はキーガンをも動かす大物が欲していたのだ。与えられた時間の猶予はわずか3週間。さらに悪いことに、キーガンを監視していた覆面捜査官がレイをマークするようになった。レイは摸写をはじめる傍ら、ウィルの限られた時間を有効に使うため、ウィルを母親に会わせ、彼の初恋の相手に会いに行くように仕向けるなど、息子の願いを実現していく。ウィルは次第に心を開き、父の計画に参加することを決意する。いよいよ決行当日、レイ、ジョセフ、ウィルの3人に、レイの幼なじみカールを加えた4人は、ボストン美術館に向かう。捜査官たちを煙に巻き、彼らは驚くべき大胆さで強奪計画を実行する―。

FBI捜査官のキャンベルは、過去にロサンゼルスで女性ばかりを狙う連続殺人鬼グリフィンを追っていた。彼の手口は、大都会の片隅で孤独な生活を送る女性を数週間かけて生活や行動パターンを調べ上げ、犯行当日の朝に標的が外出した後の家に侵入し、帰宅後を襲って最後にはピアノ線で絞殺するもの。そして彼は犯行の前に捜査当局に対して標的の写る写真を送りつけて予告をしていた。だが、写真以外にヒントのない彼の予告殺人を阻止することはキャンベルですら困難で、ついには自分と不倫関係にあった人妻が襲われた末、逃走するグリフィンを追跡するのに気を取られるあまり彼女が火事で焼死するのを助けられなかった自分の無力さに嫌気が差し、現在は静かに暮らそうとシカゴに移り住んでいた。そして彼はこの件以来、偏頭痛に悩まされ、薬の服用が欠かせない体になっていた。 そんなある日、自分が住んでいたアパートの一室で同じような手口の殺人事件が発生する。キャンベルは見ることなく放置していた自分あての封筒に被害者の写真が入っていた。警察から捜査の指揮を頼まれたが断る。しかし、グリフィンから電話がかかってきて次の被害者を9時までに殺すというので、休職を返上して捜査を開始する。マスコミに女性の写真を流す。眼鏡に映った画像から勤め先は特定できたが、間に合わない。 次の写真が届く。犯人はキャンベルの勤務地のみならず精神科医ポリーの所まで訪ねる。追いつめるが逃げられ、ガソリンスタンドに火をつけられ、女性と警官3人が犠牲に。 精神科からキャンベルの診療のファイルやテープが盗まれ、昔の恋人の墓で接触するが、グリフィンはポリーを捕まえている場所まで連れて行く…。