限定された空間で起きる事件を巧みに連関させると言ったいわゆる“グランド・ホテル形式”の原点。過去の想い出を引きずるバレリーナ、彼女の真珠の首飾りを狙う、カイゲルン男爵を自称する泥棒。事業が危機にある入り婿社長のプライジング、彼の速記者フレム、余命あと僅かなクリングラインの五人による、一日半の人間模様を描く。当時のMGMスターを豪華に配役。悠然と構えながらも、グールディングの演出は映画的処理の手際が鮮やかで大変魅きつけられる。
フランコ・ネロ主演の男泣き大ヒット作!父を殺されたテキサスの敏腕保安官とバート・サリヴァンとその弟ジムは、仇を追ってメキシコへと乗り込む。その街を暴力と死の恐怖によって支配している権力者シスコこそ、彼らの憎き仇だった。やっとのことでシスコ邸に乗り込む二人だったが、弟のジムが実はシスコの息子であることを知らされたバードは、彼を殺すことができなくなり、テキサスに帰ろうとする...。
「本当に愛しているなら私を殺して」。夏の日の明け方、村尾菊治は声に誘われるまま、入江冬香の首に手をかけた。女性検事の織部は、自首した菊治を取り調べる立場でありながら、どこか冬香の気持ちに共感を覚え始めて……。