ラスベガスに住むアルコール依存症の母と、家を出て行った家庭内暴力を振るう父との間に生まれた、少年トレバー。 中学1年生(アメリカでは7年生)になったばかりの彼は、社会科の最初の授業で、担当のシモネット先生と出会う。先生は「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら、何をする?」という課題を生徒たちに与える。生徒達のほとんどは、いかにも子供らしいアイディアしか提案できなかったが、トレバーは違った。彼の提案した考えは、「ペイ・フォワード」。自分が受けた善意や思いやりを、その相手に返すのではなく、別の3人に渡すというものだ。 トレバーはこれを実践するため、“渡す”相手を探す。仕事に就かない薬物中毒の男、シモネット先生、いじめられている同級生…。 いろいろと試みるものの、なかなかうまくいかず、「ペイ・フォワードは失敗だったのではないか」とトレバーは思い始める。しかし、トレバーの気づかないところで、このバトンは次々に受け渡されていた。
愛する妻と幼い息子と幸せな毎日を送っていた刑事のアンドレアスは、通報を受けて同僚のシモンと共に現場に掛け付けた一室で、薬物依存のカップルと目を覆うような育児放棄の現場を目の当たりにする。夫婦でわが子をいつくしむ日々は愛に満ちていたが、ある日思いがけない悲劇に見舞われ、アンドレアスの中の善悪の価値観が揺らいでいき……。<スサンネ・ビア監督とアナス・トマス・イェンセン脚本によるサスペンス。妻子と幸せな日々を過ごしていたが、突如思いも寄らぬ悲劇に見舞われた刑事の葛藤を、育児放棄や家庭内暴力など現代社会が抱える問題を取り上げながらスリリングに描く。>
ニューヨーク。現在17歳のダフネは、自由で愛を尊重する母リビーと2人暮らし。彼女は今まで明るく幸せな生活を送ってきたが、ただ1つ満たされない気持ちをずっと抱えている。それは、まだダフネが生まれる前に母と別れてしまった実の父親に会いたい、という切実な想いだった。彼の家族が上流階級に属しているせいで離ればなれになった父は今、ロンドンにいる。ある時、ダフネはとうとう意を決し、父のもとへ旅立った。そして、今では爵位を持ち、政治家として活躍する父ヘンリーと念願の対面を果たすダフネだったが…。
親子ほど歳の違う男女が恋に落ち、幸せの絶頂かに思えたとき、彼女の命があと1年しかないことを知らされて……。美しいニューヨークの秋の風景を背景に描かれる感動のドラマ。