北イタリアの小さな村で出張の途中出会った魅力的な女教師に恋焦がれる青年の物語「ありえない恋の物語」、自らの父親を殺したという女性と一夜を過ごした男を描いた「女と犯罪」、2組の男女の恋の行方を綴った「私を探さないで」、ある女性に一目惚れした青年のエピソード「死んだ瞬間」の4話からなるオムニバス。

「情事」「欲望」のミケランジェロ・アントニオーニ、「花様年華」「ブエノスアイレス」のウォン・カーウァイ、「セックスと嘘とビデオテープ」のスティーブン・ソダーバーグが、愛とエロティシズムをテーマにそれぞれの作品を撮り上げたオムニバス。カーウァイ監督の「若き仕立屋の恋」(トニー・レオン、コン・リー主演)、ソダーバーグ監督の「ペンローズの悩み」(ロバート・ダウニー・Jr.、アラン・アーキン主演)、アントニオーニ監督の「危険な道筋」(クリストファー・ブッフホルツ主演)の3編で構成される。

4人の若手監督が連作した長編作品。本作の企画、プロデュースを務めた松林うらら演じる売れない女優・蒲田マチ子の視点を通して、女性が人格をうまく使い分けることを求められる社会への皮肉を、彼女の周りの人々との関わりを交えながらコミカルに描いていく。仲の良い弟から紹介された彼女の存在から、マチ子が自身の在り方を振り返ることとなる「蒲田哀歌」(監督:中川龍太郎)、マチ子と大学時代の友人たちが、仕事や男性のことなどを話し合う中で、それぞれが隠していたものをさらけ出していく「呑川ラプソディ」(監督:穐山茉由)のほか、「行き止まりの人々」(監督:安川有果)、「シーカランスどこへ行く」(監督:渡辺紘文)の4編で構成。