キノとエルメスが訪れた国は、科学が発達した高い文明をもつ国だった。安定した環境の下、巨大なドームの中で暮らす国民達。一方、その国には、選ばれたエリートたちだけが暮らすことができる“開拓地”が存在していた。そこは、ドームの外で、実際の日光や土に触れることができるため、ドームに暮らす人々の憧れの地でもあった。キノとエルメスは、厳重な消毒を受け、ドームへと入る。そしてそこで一人の少女イナーシャと出会い……。
キノ(声:前田愛)は生まれた国を飛び出して、師匠(翠準子)とエルメス(相ヶ瀬龍史)と一緒に、森の中の小屋に住んでいた。家事の手伝いをしながら、師匠にパースエイダーの訓練を受け、エルメスの運転の練習などをしながら、キノは平和に暮らしていた。そんなある日、川に水を汲みに行ったキノは、生まれた国で出会った青年(自分をかばって命を落とした青年)と同じコートを着た旅人を見かけ、話を聞く。そして、キノはある決心をする。